偵察員用窓部分とエンジンナセルの脚収容部周りを。
偵察員窓の奥で飛び出してる棒が後部アンテナポール。
主翼前の黄色い塗装は日本軍の敵味方識別用の塗装。



脚周りとか。

脚の途中の銀色の部分が、沈み込んで衝撃を吸収する緩衝装置(オレオ)ですが、
ここは管の中に細い管を入れた構造になってしまうため、
下の車輪部を固定できません。
なのでその前に見えてる「く」の字型の金具で回転しないように抑えてるわけです。
この部分は緩衝部の沈み込みに併せて折れ曲がるようになってます。



偵察員の窓。
中央の円形部はおそらく偵察機時代のカメラ窓だと思いますが、確証はなし。
それぞれの窓の中央に黒い点が見えてますが、
あれは取手の取付け部で、どうも中からパカっと外せるようになってる感じです。

ひょっとしすると対地上レーダーで爆撃をしていたB-29に対し、
電波妨害用の電探欺瞞紙(一種のアルミ片でチャフの一種)を
ここからばら撒いていたんでしょうか。
月光、そういった任務にも使われてたらしいですし。



主翼下面を。
非常にきれいで、ゼロ戦や紫電改と同じ国の機体とは思えません(笑)。
中島の機体って他もこうなんですかね。
手前のエルロン(補助翼)がかなり長いのにも注意。

奥に見てるフラップはエンジンナセルで分割されないため
1枚板で胴体横までつながっており、
しかもファウラー式に近い構造、とされてます。
ただし単純に後ろに引き出されて翼面積を広げるタイプで、
主翼との間に隙間を作って気流の速度を上げる、
といったとこまではやってなかったような感じです。

前縁部にもつなぎ目が見えてますが、あれはMe-109のような前縁スラット。
ただしMe-109のように迎角が大きくなると自動的に吸い出されるのではなく、
コクピットから出し入れを操作した、とされますが、
その方が構造としては面倒なはずで、ホンマかいな、という気はします。

とりあえず、双発戦闘機時代の名残ではありますね。


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