最後は尾部を。
赤いパーツは最初に書いたように、舵部分の固定用のもの。
低速機ですから、舵の効きをよくするため、
垂直尾翼、水平尾翼共に、可動面のほうが固定部より大きくなってます。
ちなみに水平尾翼の前横に何か穴が開いてるんですが、正体は不明。
■追記
Fi-156では水平尾翼の取り付け角度が可動式になっており、
その可動部分が動くためのものだとの指摘を掲示板で、いただきました。
この機体では後部も車輪がつていますが、初期の型では単なるソリでした。
当時は草原からの離陸が多かったのでそれでも大丈夫だったのでしょう。
ちなみにグランサッソのムッソリーニ救出作戦は
ドイツ軍が撮影した一連の写真が残ってるのですが、
それを見る限り、1943年秋の段階で、シュトルヒはすでに後部も車輪になってるようです。
尾翼周りを見ると骨組みに布を張ってる、という構造がよくわかりますが、
横から見ると、いろいろ穴が開いてますね。
胴体の一番下、やや右に見えてる丸い小さな穴は、
ここに棒を刺して上に持ち上げるためのもので、
エンジン整備のときなど、これで機首側を下げて手が届くようにするわけです。
戦闘機などでは、その状態で機関砲の試射を行なって調整までやります。
水平部翼の下、横長の小さな穴は何かの調整用だと思いますが、よくわからず。
■追記
これも垂直尾翼の操舵用ワイアの飛び出し口である、という指摘をいただきました。
確かにこの上の写真でみると、薄っすらと舵を動かすロッドとワイアが見えてますね。
と言う感じで、このRAF博物館の機体はここまで。
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