この展示、真横側には回れなかったのでこれが限界。それでもなかなか見れない角度と構図だと思いまする。
両翼の下にブラ下げてるのは標準型とも言える75ガロン増槽(増加燃料タンク)。ドイツ本土まで飛ぶ時にはより大型なイギリス製の108ガロンタンク(木と紙で造られていた)などが利用されてました。後には110ガロンタンクも登場します。

ちなみに主燃料タンクは両翼に92ガロンずつなので、これだけデカい増槽を積めば一気に航続距離が伸びるのも理解できるかと。ムスタングの無茶苦茶な航続距離はこの増槽による力技、と言うべき面が少なからずあります。



反対の斜め前から。主翼下面、星のマークの国籍章から下に飛び出してるL型の管はピトー管。



斜め後方から。水平尾翼がかなり前方に置かれてるのも見てください。さすがにエリアルールは関係ないので、これは垂直尾翼と方向舵の左右方向の動きの干渉を嫌ったからだと思われます。ただし尾翼が機体に与える力の大きさは重心点からの距離に正比例するので、前に置けばより大きな面積が必要になります。その辺りを考慮してもこの位置に置く利点があったのでしょうが、詳細は判りませぬ。

増槽取り付け部に見える細長い穴は機銃の薬莢とリンクを廃棄するための投棄穴。



反対側からも見て置きましょうか。

ちなみにカナダに供与されたのは最終生産型のはずですから、主翼下面にはロケットランチャー搭載部が付いてたはずですが、キレイに取り外されてしまってます。

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