正面やや斜め前から。
盛大に飛び出たアゴ型ラジエター、機首上面のオイルクーラー空気取り入れ口と、その後部の空気抜き穴、そして機首横に飛び出してる空気取り入れ口などを見て置いてください。
ついでにこの角度からだと、胴体下の250s爆弾が完全にラジエターの後ろに隠れてしまっているのがよく判るでしょう。


もうちょっと角度を変えて。
主翼とその後部の動翼、フラップ、エルロンの間が隙間だらけなのも注目。これも盛大な空気抵抗になっていたはずです。



もうちょっとアップで。この角度から見ると極めてゴツイ面構えです。

脚と車輪には本来、空気抵抗を減らすためのカバー、流線形のスパッツがついてたのですが、この機体では失われています。
ただしアフリカなどでは土や泥を巻き込んで詰まってしまい、車輪が回らなくなって危険なので、わざと外してしまっていた機体もあったとされます。
それでも脚部のカバーはつけていたはずですし、油圧緩衝部(オレオ)の銀色の筒には布のカバーをつけないと砂塵が入り込んでエライ事になりますから、これは変です。おそらく本来はあったパーツが失われてしまってる、と見ていい気がします。
後で見るように、この機体、足回りのオリジナリティはいろいろ怪しいですし。

ついでに油圧緩衝部、銀色の筒部分の後ろにある「く」の字形の部品は緩衝部下の車輪がくるくる回らないように固定するためのもの。
緩衝部が沈み込むと折れ曲がって対応する構造になってます。

初期のスツーカで有名な風車駆動のサイレン、ジェリコのラッパ(Jericho-Trompete )も、左主脚のカバー部についていたので、この機体では失われています。
このサイレンは、大音響で純粋に敵に恐怖心を叩き込む目的だけで取り付けられたいた珍しい装置ですが、当然、空気抵抗源になり、この機体の低速化の一因となってました。なので後にその効果が薄れてくると、あっさり取り外されてしまいます。
ちなみにこのジェリコのラッパ、ウーデッドの発案説とヒットラーの発案説があるんですが、今のところ、確証となる資料は見つかってないようです。



もうちょっと角度を変えて。
ドイツ機なんで木製プロペラの可能性が高いですが、この機体がそうかは確認できず。

爆弾投下装置と、その前の窓穴などがよく判るかと。ついでに左翼の着陸灯がちゃんと下からも視認できるのも確認できます。
主翼の7.92o機銃の下に何か針金上のパーツが見えますが、おそらくこの先にあった、現在は失わてるフタ型のカバーの固定具かと。

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