機体前半部をアップで。
エンジン後ろの緑色のパーツがエンジンの固定具ですが、
エンジンカバーもここにネジ止めするようで、そのための穴が開いてます。
インタークーラー冷却用ダクト部だけカウルフラップが無いのは、
ここからではエンジン内部の空気が抜けないからでしょう。
このためエンジンカバーがこの部分まで食い込むようになってます。
そのカウルフラップ部の一番下に、わずかですが排気管も見えてますね、
ここの展示は小道具も全てホンモノが売りだそうなので、
この車輪の固定具も実際に空母で使われてたらしいですが詳細は不明。
当時の写真だと、小型の護衛空母艦上の係留で似たような器具が使われてたのが確認できるほか、
正規空母で機銃の調整をやる時、甲板の横向きに固定するために使われてますね。
少し横から。
車輪収容部、一番手前には胴体部の切り欠きがあったり、
思った以上に複雑な構造になってるのを見といてください。
タイヤのホイルカバーには“タイヤ70ポンド”の文字が書かれてますが、
空気圧にしては低いので、単にタイヤの重量を書いてるだけ?
主翼下、オイルクーラーの斜め前に付いてる金具の正体は不明。
場所的に増加燃料タンク(増槽)の固定用金具の基部ではないか、と思うんですが
なにせ資料が無い機体、確証は得られませんでした…
脚周りをアップで。
車輪収容部の左手に見えてる金属光沢の部品は過給器のインタークーラー冷却器。
この機体の脚部には金属地むき出しの緩衝部(オレオ)がキチンと付いてますが、
その上の赤い金具については正体不明。
実際の運用時には見たことないので、おぞらく展示に当たって何かを固定してるんだと思いますが…。
ついでに、その横(機体後ろ側)にシカゴ空港で展示されていたF4F-3では、
細長い棹状態の部品があるんですが、この機体ではそれが見えません。
参考までにシカゴのオヘア空港のF4F-3の脚。
緩衝部(オレオ)部分にカバーが付いてるほか、
上に伸びる主脚のパーツの横に棒状のパーツがあります。
F4F-3だけの特徴か、とも思ったんですが、手に入る限りの写真で見る限り、
下の写真に見えてるような部品をつけてるF4F-3はないようです。
じゃあレストアのミスか、というとそれも微妙で、上のFM-1の写真でも、
明らかにこのようなパーツを取り付けるらしいネジ部分が見えてます。
少なくとも全く適当に取り付けられたものとは思えず、
どうも甲板に駐機中に取り付けられる固定具か何か、という気がしてます。
まあ例によって真実はよくわからず、なんですけどね。
ついでにさらに細かいことを言うと(笑)、
上のFM-1では車輪収納穴の中に黒い筒状の部品が見えてますが、
下のF4F-3ではそれらしき物が見当たりません。
が、これはこれで正解で、当時の写真で見てもF4F-3にこのパーツは無いようです。
ただし、これが何かよくわからず、どうもF4F-1&FM-1の修正点は
機銃の数と主翼の折り畳み機構だけではなく、もう少しいろいろある感じがしますね。
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