微妙にピントがボケてしまいましたが、
潜望鏡(ペリスコープ)部分をアップで。
前後にレンズが付いてるのがわかるでしょうか。
他の機体ではまず見ない装備ですから、
資料でペリスコープ兼降下用爆撃照準器と知ってなかったら、
恐らくなんだかわからなかったですね。
ちょっと下から。
うーん、ホントに滑らかな機体表面です。
機首下で微妙に前方を向いて飛び出してるのは全自動の水平爆撃用照準器、
Lotfernrohr
7(読めません…)のレンズ部。
その上、ペダルに挟まれて、コクピット中央に見えてる箱、
なんだか説明書のような紙が貼られた黒い箱が本体部分です。
これはドイツのノルデン式とでも言うべき秘密兵器でした。
アメリカのノルデン式に比べるとかなりシンプルな構造だったようですが、
全く同じように必要なデータをあらかじめ入力すると、
以後は機体を自動操縦して投下位置に導き、
最後は爆弾投下まで自動で行なってくれる装置です。
元々はJu88やHe111に搭載されていた爆撃照準器ですが、
一人で操縦から照準、爆弾投下までやるMe-262やAr-234にとっては、
必須の装置だったと言えるでしょう。
普通に考えて、一人でそこまでやるのは不可能ですから。
ちなみにAR-234にはK型とD型のどちらかが搭載されたようですが、
当然、私にはこれがどっちかなんてわかりませぬ(笑)。
この装置、あまり資料が無いのですが、
少なくとも1938年にアメリカのスパイがその存在を報告してます。
その後、1941年初頭に実戦投入された、とされますから、
1930年代に基本構造の開発を終わっていたノルデン照準器に対して
完全に新世代の爆撃照準器だったと思われます。
実際、コンパクトで単純な構造ながら、
性能は十分なものがあったとされ、
さらにその小型さゆえに、
これらの単座ジェット機にも搭載できたわけです。
脚周りとか。
前輪の脚の緩衝部がかなり短いように見えますが、
これでなんとかなったんでしょうかね。
ジェット機とはいえ、未舗装の滑走路から運用されるケースもあったようで、
短い脚は、そのための強度確保の意味もあったかもしれません。
ついでに、胴体下にぶら下げられた爆弾、
実は微妙に胴体内に一部が納まってます。
気休めに過ぎないよなあ、という感じではありますが(笑)。
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