■それは数式化できない
自由市場の価格、日経平均株価などの変動率は本当に乱数になってるのだろうか。
もしそうなら、その未来予測をするのは不可能だ、という事を意味する。
(あらゆる予測が不可能だと言うことではない。
「いつ」起こるかは判らないが、「何」が起こるかは予測できるからだ。
ただし「いつ」が判らなければ未来予測たりえない)
ここで先に決めた乱数の成立条件を再度確認しておこう。
●実例(サンプル)数が1000以上の試料数の母集団である事。
●未来予測が不可能なこと。
●列に含まれる各数字の出現確率は
確率計算の値(期待値)からのズレが5%以内に収まってること。
今回は2010年10月6日から2014年10月31日まで約4年分、
1000個の日経平均株価の変動率を採用する。
このデータは株式情報サイトなどで誰でも手に入れられるから、
本記事に書かれた内容は誰でも確認できる。
その次、二つ目の規則性に関する条件の証明はかなり難しい。
とりあえず、今回は以下のような確認法を取る。
時系列で最新の値から、n個前の任意の値を取り、さらに2n、3n、…10n前までの値を抽出して並べる。
抽出元が乱数の列なら何の法則性もないのだから、ここで選ばれた数字もまた法則性が無い。
対して何らかの規則性がある数字の列の場合、抽出された数字の列でも、再び法則性が出てくる。
例えばサイコロの目を並べただけの集団、123456
123456
…と
キレイに数字が1000桁まで並んでる例を考えよう。
n=1や6とした場合、極めて単純な規則性の数字の列、
1、2、3、4、5、6、1、2… 6、6、6、6…
といった規則性を持つものになるのは簡単に想像が付く。
n=3、4、5でも同様で、ちょっと意地悪なn=7にしてもn=1と同じように、
1、2、3、4、5、6の繰り返しになってしまうだけだ。
つまり、どれも未来予測が可能な数字の列となってしまっている。
ただし「規則性」の明確な判別方法が無いため、
全部の数字を見て、繰り返しの周期をイチイチ探し出すしかない。
グラフにして正確に同じ形の波長が繰り返しているか否かを確認するのが確実だが、
それでも長い周期の場合などは見落としてしまう可能性は常にある。
そこで出てくるのが三番目の条件、規則性が無いように見える集団内での各値の出現確率だ。
サイコロなら1〜6までの目が出る確率は常に1/6であり、
各数字の出現率は必ず1/6から誤差5%以内の値となる。
なので、もし特定の数字の出現率が誤差の範疇(5%)を超えてずれているなら、
先に書いたように、それは乱数として成立していない。
以上の二つの判別法を持って確認出来たら、本稿では乱数であると見なす。
以上の点を踏まえ、実際の日経平均株価1000回分を使って
私の主張を確認してみよう。
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