■3つの基本
さて、ではニュートン力学の基本を見て行きませう。
ニュートン力学においては
3つの「要素」と3つの「法則」がその基本となります。
すなわちこれらだけを理解すれば、問題なく全てを理解できます。
要素は計算に用いる「量」で法則はそれを使って行なう
「計算式」だと思ってください。
最初に箇条書きにしてしまうと、
■ニュートン力学を構成する3つの要素(量)
●質量(略称記号=m)
●長さ(距離)(=L)
●時間(=t)
全てのニュートン力学はこの3つの要素により構成され、
そして基本的に、この3つの要素に全て分解されてしまいます。
ニュートン力学における理論の原子みたいなものです。
なので、これは覚えてしまってください。3つだけですし。
逆に言えば、これ以外は全て理屈と計算で求められるので、
覚える必要はありません。
で、先にも書いたように、ニュートンはこれを絶対不変、
だれがどこで見ても同じ量となる、としたのですが、
これまた先に書いたように、その前提は間違っています。
前ページでは説明を省いちゃいましたが、
実は質量ですら絶対ではなく、変化します。
が、人間サイズの日常的な物理現象では問題とならないので、
この段階では気にしないでください。
その条件でなら、同一の物体と現象は、誰が見ても同じ量になる、
という前提で考えて問題ないでしょう。
ちなみに、これらには英語の頭文字をとった略称があり、
このアルファベットだけで表記される事も多いので書いておきます。
質量はmass
、長さと距離は lenght、時間は timeの
それぞれ頭文字です。
ついでに、長さのLは小文字
l が普通なのですが、
ゴシック体の文字だと数字の1や大文字のI
と見分けにくいので、
この記事内では大文字としておきます。
■ニュートン力学を構成する3つの法則(計算式)
■慣性の法則(第1法則)
■運動の法則(第2法則)
■作用反作用の法則(第3法則)
これは箇条書きに書き出しても頭に入るものじゃないので、
後で一つ一つ説明します。
ここでは、こういう法則があるんだ、程度に見ておいてください。
ただし、基本的なニュートン力学はこの3つのルールだけで成立しますが、
厳密に運動全体を考えるなら、ここに摩擦力の法則を加える必要があります。
が、ウチの記事で摩擦が問題になる事はほとんどないと思うので
(流体力学には手を出す予定無し)今回は無視しておきます。
とりあえず、この3つの要素を、3つの法則に従って計算すると、
理由は不明ながら(笑)世の中のほとんどの運動が
説明できてしまう、という事になります。
ちなみに冗談抜きで理由は不明で、ニュートン力学が正しいとされるのは
論理的な思考の結果ではなく、単に現実の現象と計算結果が一致するから
正しいと見ていいんじゃないの?という話に過ぎません。
なんで?と聞かれると、知りません、としか答えられないのです。
なので、現実が問題なく理論にチャンとついて来た200年に渡り、
その破綻が見つからなかったわけで…。
ちなみにこれは相対性理論も一緒で、現実と(ほぼ)一致するのは事実ですが、
なぜそれが正しいのかは全くわかりません(笑)。
世の中、そんなものです。
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