■メッセージをよこすか



今回の米軍基地祭における展示艦はあれ。
私は英語が苦手でよく読めないのですが、はつゆき、と書いてあるようです。
…ってアレ?



なんか自衛隊からゲスト参加としてこの艦が来てたらしい。
1982年に完成したはつゆき型のネームシップ。
かっこよく言えばベテラン、普通に言えばもはや旧式。
ちなみに米海軍側は最新のイージス艦が公開されてます。
その結果…。



…左側は通路ではなく、こちらが「はつゆき」を見たい人のライン(涙)。
右のステイツのイージス艦が1時間待ち、みたいな状態なのに(泣)人っ子一人並んでません。
なので、当然、私たちは「はつゆき」から見学。
結果から言うと、はつゆきの方がより多くの部分を公開していて、
見る分には面白かったです。
われわれの税金の使い道も確認できたし(笑)。



ここで、自衛隊の軍艦ってどういうものか、というのを最初に見ちゃいましょう。
軍艦ですから、マグロ漁とかデートとかにはあまり使われず、主に戦争や人んちの領海内に入ってきた
ヤンチャな坊やたちをケチョンケチョンにするのに使われます。

その「ケチョンケチョンにする手段」が上の七つ道具なんですよ、旦那。

1. 76ミリ砲 1門

いわゆる鉄砲で、昔ながらの武器ですね。
火薬の爆発力を使って、硬い金属のカタマリを高速で撃ちだす破壊兵器。
エネルギーは速度と質量で決まりますから、
デカイ方がかならずしも強力とは限らないのに注意。
はるかに高速な弾を撃ち出せるなら、多少小さくても負けません。
とは言ってもさすがに76ミリはどうかなあ、と思いますが。
T-34/76並ですからねえ…。
まあ、基本的には高射砲で、弾幕張って使う対空砲でしょう。
あとは不審船あたりを相手にぶっ放すのが使い道かなあ…。

射程が16.5kmと戦車砲などに比べるとベラボーに長いのは、
海の上で使う以上、当然ですが、それはつまり放物線上に弾丸を撃つわけで、
破壊力的には、まあ、アレでしょう。
この船、陸上の戦車、野砲部隊と撃ち合ったら負けますね(笑)。
つーか、陸上砲にアウトレンジされます(涙)。
そして、この船は、それに対抗する武器は一個も持ってません。
まあ、対陸上戦は想定されてないんでしょうが。

ところで、2008年現在の陸上自衛隊ホームページを造った人は、
速攻で南極越冬隊の歩哨として左遷していただけないもんでしょうか。
大変、イライラします。


2. 対潜水艦用アスロック

海上自衛隊は対潜水艦兵器大好きな軍隊でして、
護衛艦にはおなじみの装備。
魚雷の後ろにロケットモーターをつけて、
数km先まで撃ち出し、遠方の潜水艦を狙うようです。
とにかく、潜水艦ならオレにまかせろ、という海軍ですね。


3. 20mmファランクス

とにかく高速に弾を発射しまくって艦側面に弾幕をはり、ミサイルや、
小型高速艇などを撃破するためのもの。
ある程度は狙いをつけるでしょうが、
基本的には一定空間に一定以上の弾丸を叩き込むことにより、
「こんだけあればどれか当たるやろ」
という、戦争を確率の問題に持ち込む兵器で、海軍らしい発想だと思います。

基本的には艦の自衛用で、まあ、戦闘用兵器とはちょっと別ですね。
左右に一門ずつ、ついてます。


4. ハプーン対艦ミサイル

この船のメイン兵器の一つですが、地味な外見。
ちなみにはつゆき級は、これ以外に対艦兵器を持ちません。
このミサイルと、レーダを含む運用システムのために、
この巨大な船体があると思っていいでしょう。

ちなみに1980年代までの自衛艦は、対艦ミサイルの類は
一切、積んでおらず、その主砲は5インチクラスでした。
言うまでも無く、自衛隊に空母はありません。
敵が潜水艦以外の兵器で挨拶に来た場合、
海上自衛隊は、どこでどうやって戦争をやる気だったのか、
未だに理解できません。

たとえば相手が40kmぐらいの射程の大口径主砲を持っていたら、
一方的にアウトレンジされて全滅してしまったはずで、
ホント、どうやって戦争する気だったんでしょうね…。
現代海軍においては、空母のない軍隊は高価なオモチャに過ぎないでしょうに。
ただの不審船対策にしては、数百億というお値段は、ホント、高価すぎます。


5. 対潜短魚雷

魚雷ですが、対潜水艦戦専用兵器。
これは完全手動兵器で、この場で発射まで行います。
魚雷の調整等、武器管制は、さすがに艦内だと思いますが…。


6. 対潜ヘリコプター(格納庫)

潜水艦とケンカする場合、索敵が最重要ポイントとなります。
当然、より広範囲に展開できたほうが有利なわけです。
特に、対空兵器なんて持ってない潜水艦相手なら、
ヘリコプターでも強力な武器となります。
他にも連絡、補給等に使うんでしょう。

7. シースパロー対空ミサイル

対空ミサイルですね。つーか、この写真では見えてません。


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