■経済特別区の基礎知識

でもって、ここは特別行政区のほかに、特別経済区、というものもあります。
下の地図だと香港の北側にある深圳特別経済区がそれ。
1979年、当時まだイギリスの租借地(事実上の植民地)だった香港 新界地区の北に、
海外企業への税金優遇、当時はまだ異例ともいえる資本主義企業(株式会社)の設立運営の許可、
などといった特例を設けて、造られたもの。

まあ香港にまだ手が出せなかったけど、
とにかくウマイ汁が吸いたかった中国共産党の
妥協の産物ともいえますが、これが予想以上に大発展する事になるのです。
この1979年に設けられた特別経済区は、4つあり、
これが後の中国経済を背負って立つ存在になってゆきます。

ちなみにマカオ周辺も、この初代特別経済区である珠海市があるんですが、
今回は行ってないし、説明はパス(手抜き)。



でもって、深圳は日本でもそれなりに有名になってきましたが、これまた呼称がメンドクサイ街。
そもそも「圳」は日本語にない漢字なので、Windows環境以外だと文字化けしてしまうかも。
土ヘンに川、と書きます。

日本ではこれをなぜか“シンセン”と読みますが、理由は全く不明。
当時のマスコミが適当な読みで報道してしまったのか、とも思いますが、
あらゆる角度から検討してこんな発音にはなりません。
ついでに言うと、この名は1979年に新たにつけれられたもので、
(当時はいくつかの漁村しかなかったのだ)
昔からの慣例でこう読んでる、というものでもないのです。謎ですね…

とりあえず、例の日本人には難しい地名発音でして(というか日本語にはない音だ)、
あえてカタカナで表記するとシェンズェン、という感じになります。
まあ、これを日本語読みしても、現地では絶対に通じないでしょう(笑)。
ちなみに英語表記だとShenzhenとなります。

でもって、今回は、この深圳/Shenzhenも訪問しています。
香港との国境(?)の川の直前まで、両者が電車を運行しており、
(レールは繋がっていて一部には上海までの直通列車などもある)
香港中心部から40分ほどで深圳/Shenzhenの直前まで行けます。

ただし、ここからが大変で、香港側の駅を出るのに出国と入国審査を受けるので、
それだけで30分近くかかってしまいます(笑)。



深圳/Shenzhen市。これは中国本土側の駅。
香港側の駅(入り口だけ川を渡った中国本土側にある)まで200mと離れてないので、
一緒にしちゃえばいいのに、と思うのですが、その気は無いようです。

深圳/Shenzhen市は初訪問だったのですが、予想以上に都会で、
部分を取り上げるなら、上海を越えてるかもしれません。


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