■良いも悪いもリモコンしだい



こちらはやや旧式機のパイオニア RQ-2A パイオニア。
造った会社がパイオニア社で
機体の愛称もパイオニアってのは、スゴイ命名ですねえ…。

1986年から部隊配備が始まった、第一世代とも言うべき無人偵察機。
湾岸戦争の映像をいろいろ見た人は、現場に引っ張り出された(涙)
第二次大戦機の戦艦の後部ヘリポートから発進し、
かすみ網のようなネットで引っ掛けて回収する、
という豪快な運用をされてる無人の偵察、着弾観測機を見た事があるでしょう。
それがこの機体です。
展示の機体は湾岸戦争中、戦艦ウィスコンシンから運用されていたものだとか。

ついでにウソかホントか分かりませんが、
この機体がイラク陣地の上を飛ぶと、
次々とイラク兵は白旗を降り始めた、という話があり、
人類史上初めての無人兵器に対する大量投降だそうな。
もっとも、当時の連絡網で海軍戦艦から陸軍地上部隊への
通報は不可能ですから、そのまま放っておかれ、
だいぶ経ってからやって来た地上軍に、ようやく投降できたようです。

全部で175機生産され、陸軍でも使用したらしいので、
湾岸線の主力機甲部隊、第7軍の報告書に何度か登場する
無人偵察機というのは、この機体の事かもしれません。



最後は、アエロヴァイロメント(AeroVironment)社のRQ-14A ドラゴンアイ。

2002年から導入された海兵隊が運用する、
完全自律型の無人偵察機で、
事前にプログラムされた通りに飛ぶらしいです。

ついでに紙飛行機のように人が投げて飛ばす、
というウソみたいに豪快な運用がされてる機体でもあります(笑)。
(専用のカタパルトを使うこともあるらしい)

なので2.7kgと極めて計量、動力も電気モーターで、
ほとんど無音で飛ぶとの事。
その代わり、行動半径も短く、せいぜい5q、
連続飛行時間も1時間ほどだとか。
お値段は不明ながら、1000機近く造られたらしいです。

ついでに、よく見ると無尾翼(水平尾翼が無い)であながら
アスペクト比が以上に低い四角い主翼という
かなり変わった構造になっており、ちょっと興味深いものがありますね。



さて、無人機の見学が終わったら、その先の海軍展示室に向いましょう。
ここは海軍の航空部隊だけに焦点を当てた展示で、
入り口にはご覧のような、5インチ砲弾を使ったステキな誘導ロープが(笑)。

余談ながら、どうもこの展示、開館当時はいくらでも金があった海軍、
あるいはその関係者が強引に献金して造らせたのではないか、という気もします。
後で見るように、展示内容は必ずしも航空に限ってないんですよ(笑)。

その代わり、貴重な展示とか結構あるので、こちらとしてはありがたいですが。



この展示室は機体展示と資料展示に分かれています。
でもって、ご覧のように全体が空母っぽい演出になってるのです。

まずは機体展示の部屋から見て行きましょう。。


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