■次は人類だ



さて、お次はHuman origins、人類の起源のコーナーへ。
ここも前回見た記憶がないので、新しい展示だと思います。



まずは各種原人の皆さんの頭蓋骨展示。
なんともシュールな展示ですが、レプリカのため触り放題です。
…それほどうれしいサービスではないような気もしますが…。



その横には現代の人類に関する展示もあり、
上に見えてるのは現時点地球人口メーター。
どうやって計算してるんだ、といった疑問はありますが(笑)、
1人単位の表示で、見てる間にも数字が動いてました。
でもって、いつの間にか人類の数が70億人を超えてる事を知り驚く。
ついでに自分もこの数字の中の一人だと考えると、ちょっと不思議な気分に。

しかし、こんだけの数が居ながら、
遺伝子異常で不老不死になる人間が未だ一人も居ない、
(さらに言うなら60万3561年前からも一人も居ない)
という辺りに生命の神秘の真髄がある気がしますが、
旅行記で書く話でもない気もするので、今回は深入りしません。

下の地図は単に夜間の地球を人工衛星から撮影しただけの写真で、
この結果、アフリカ沿岸部、南米、中国と実際に人で溢れてる地域よりも
アメリカ、ヨーロッパ、そして日本と韓国というあたりが目立つ事に。

こうやって見ると日本の明るさは異常でして、
北海道まで輝いてるのはすごいですね。
少々、電気使いすぎだという気もします(笑)。



何度か書いてますが、人類による自然破壊は産業革命後の工業化よりも、
紀元前から18世紀くらいまでの農業化による物の方がはるかに深刻で、
おそらく2500年前の地球は今とは似ても似つかない世界だったと思います。

これはそんな農業の説明で、地球上の地表の1/4は
食用作物生産のために使われており、
そのほとんどで20種類前後の食用植物が栽培されてるに過ぎない、
とされています。
これは地球上にある植物の種の多様性から考えると恐るべき寡占状態で、
人類が生態系の進化と普及に及ぼす影響の大きさと、
その破壊力を考えさせられます。

この星の生態系は、この2000年前後で、
人類が“食べてゆくため”大きく歪められているわけです。
人類と言う単一種の食欲によって成立した
特異な生態系の惑星となった、とも言えます。

隕石衝突とかを別にするなら、地球45億年の歴史の中で、
これだけ正当な確率論による進化と分布が歪められた時代は珍しく、
その結果がどうなるかは誰にもわからないわけです。

もっとも、これが無ければ70億もの人口が養えるはずは無く、
今すぐ農業をやめろ、なんて私は微塵も思いませんが(笑)。



なんだこりゃ、と思ったら、世界各地で発見された原人によると思われる
洞窟絵画を寄せ書き状態に再現したものだそうな。

手の絵はそこに手をおいて、周りにススを塗りたくったような感じですね。
こういった絵って宗教的な意味が…とかいった解説がついて回りますが、
個人的には単に楽しいからやってみただけじゃないかなあ、と思ったりします。


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