■アメリカンなマーケット



さて、ではクイン“ジ”ー マーケットの見学と行きましょうか。

ローマ風パチモン建築の飾りつきの入り口が、
いかにも19世紀のデザイン、という印象の建物。
ここら辺りは、ロンドンでも、アメリカ東海岸でも同じですね。
実際、クインジーマーケットは1824-26年にかけて建設されたもので、
全長163mとなかなか巨大な、市民が食料品などを買う市場でした。
当然、日本じゃまだ江戸時代。

ただし、ロンドン中心部のかつての青果市場、コヴェントガーデンが、
現在は完全に観光用施設になってしまったように、
ここも1970年代に市場としての役目は終えた後、
大規模な改修を受け、現在は観光客相手のレストラン、
ファーストフード、お菓子屋さんなどが建ち並ぶ施設となってます。

とはいえ、この建物はアメリカ政府公認のNational Historic Landmark、
国家歴史構造物の指定を受けてますから、貴重なものです。

そういや書き忘れましたが、前回見たアメリカ最古の軍艦、
USS コンスティチューションもN.H.L.の指定を受けてます。
ついでに、国家歴史構造物の頭文字でN.H.L.が略称なんですが、
これアメリカのプロアイスホッケー協会と同じ略称ですね(笑)…。

まあ、アメリカで歴史的な…と言っても、植民地時代からカウントして、
せいぜい400年足らず、国家としてなら250年以下ですから、
そこら辺り、イギリスや日本、中国とは比べ物になりませんが…。

ちなみにこちらは裏口(?)で、
その左右にも別の商業ビルが並立してるのがわかりますかね。

ついでに建設当時は、この向こうが直ぐ海で、
波止場沿いの建物だったようですが、
現在は埋め立てが進んで、200m以上、
波止場から奥に入ったところにあります。



中はこんな感じ。

ピザ屋、ホットドック屋、アイスクリーム店などが
163mに渡って左右にズラリと並びます。
他の国では見た事がない感じの市場でちょっと楽しい。
実はこの4日後、現役で市民市場、というマーケットに出会って、
さらに楽しかったのですが。

でもって、ここで入国後2度目の物価の高さに驚く。
どの店も、メインの料理に飲み物、そしてポテトなどの
サイドメニューが付いたセットで、
最低でも8.5ドル、平均だと軽く10ドルを超えてます。

8年前にワシントンD.C.に来たときは、宅配ピザ1枚、
ミドルサイズ丸ごとが飲み物付きで6ドルを切っていたので、
なんだか妙に高いなあ、と思う。

ついでにアメリカに最後に来た5年前に入った、
ちょっと色っぽい衣装のお姉さんが居るレストラン、フーターズでも、
ランチのメニューは料理+オニオンフライつきで5.99ドルでした。
(ただし飲み物は別だったかも)

そう考えると、持ち帰りのみの店で、これはやはりちょっとボッタクリやんけ、
と思ってここで食事をしなかったんですが、
後ほど、2013年のアメリカではこれが普通だ、と思い知る事に。

こんだけ凄まじい物価の上昇は、ここ20年ほど、
日本では経験したことがないのですが、アメリカの皆さん、
これでやって行けるんかいな、と心配になる。
これは完全に暴走インフレ状態だと思うんですが…。
1ドル100円前後で計算したら、ロンドン並みの物価の高さで、
狂ってると言っていいレベルです。

この5年間のアメリカのインフレ、日本の物価の安定を考慮すると、
2013年後半の1ドル=98円前後は円が安すぎで、
どう考えても1ドル=85〜90円辺りが正当な価格だと思います。

ただし、ここで食事をとらなかったことを、
別の理由から、この後で後悔する事になります…。
思えば、これが「アレクサンドリアの悲劇」の序章だったんですよ…。



そこにあった日本食のファーストフード、“日本のめぐみ”、
Megumi of Japan という名のお店。
これは日本食による恵み、という意味なのか、
日本のメグミさんの店という意味なのか。

が、よく見れば漢字表記は中国語で(笑)日式鉄板焼となってます。
東海岸では日本食の店をかなり見かけたのですが、
ほとんどが中華系のみなさんの経営でした。
そういや、ボストンでは地下鉄のキップ自販機に、
英語とスペイン語のほか、なぜか中国語があったので、
もしかしたら、中華系の人も多いんでしょうか。

この点、韓国系の人がやってるケースが多いカリフォルニアあたりの
寿司屋さんとはちょっと異なる特徴です(笑)。
今回の旅では一度も挑戦しなかったのですが、
どの店も人気はあったので、味は悪くないのでしょう。

余談ですが、世界の日本食の二大潮流は、寿司とラーメンなんですが、
どうもラーメンは中国近辺のみで人気なのか、
あまりそれ以外の国では見ないですね。
ロンドンで1軒あったもの、後はソウルのインスタントラーメン屋くらい(笑)。
逆に上海や香港はラーメン屋だらけですが…。

ついでに日本食以外の日本文化、オタク文化やら子供向けアニメなどは、
今回の旅では、ほとんど全く見かけませんでした。
昨年のソウルや以前訪れた上海も影響少ないな、と思ったんですが、
それ以上に全く見かけませんでした。
ここまでどこにも無い、というのは珍しいですね。

ただし、キティちゃんだけは例外で、
以後、さんざん見かける事になります。



こういったスイーツ系のお店もけっこうありました。
アメリカというと、蛍光塗料カラーのケーキ、というのが
個人的なイメージなんですが(笑)、ここはごく普通、
日本やロンドンあたりと同じのケーキやタルトが並んでました。


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