さて、今回の旅の目的地は札幌とその西隣の街、小樽です。
北海道と札幌の基礎知識については2017年の旅行記で説明したので、そちらを見て置いてください。



とりあえずJR北海道の新千歳空港駅入り口にあった興味深い地図を載せて置きます。
北海道の巨大さは前回も少し説明しましたが、御覧のように東西の幅では東京〜大阪(=大阪〜北九州)を軽く越え、南北では東京〜佐渡島をこれまた軽く凌駕します。

ベラボーというのも生ぬるい、という土地であり、これを一つの行政区にしてるのは日本政府の手落ちじゃないかと思えて来ますね。実際、学生スポーツの北海道大会とか、一体全体どうやってるのか他所の土地の人間には想像もできぬ、という世界です。極端な例ですが、例えば根室の学校が函館で試合とかになったら、地上の移動距離だと550km、これは関東の最北端、宇都宮、あるいは九州の熊本から甲子園球場に向かうのと等しい移動距離となります。

実際、根室への最も現実的な移動手段は航空機であり、札幌経由、あるいは東京からの航空便がこれを結んでいます。日本の地方自治体で航空機が通常の移動手段というのは沖縄とか東京の島嶼部など海の向こうの例を別にすると北海道くらいでしょう。ここまで来ると北海道の皆さんの土地感覚は、もはや日本人とは別物でしょうね。

ちょっと脱線。
島嶼部まで徹底的に制覇した平安王朝から、土地さえあれば開墾してた江戸後期まで、これほどの土地が放っておかれた、というのは未だに信じられない部分があります。

この点、江戸期は世界的に見ても経済的にはかなり先進的な部分を持っていたのですが、所詮は米経済、米だけが命だったんだよね、と再認識される部分でもあります。米が取れない土地に連中は興味が無く、興味がない以上、わざわざ突破するには最短距離でも20q近い津軽海峡は広すぎたのでした。

という感じで、今回はさっそく本編へと進みましょう。

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