■模型は大切



防衛省の技術研究本部(現 防衛装備庁)が開発を始めた試験機、
ATD-X(Avanced Technological Demonstrator-X/ Xってなんだよ…(笑))
の遷音速圧力風洞試験模型。
となると、別に超音速風洞用の模型があるんでしょう。
これで1/14だそうで、だとすると実機はかなり小さそうです、これ。
ちなみに今は確かX-2の名前になったハズ(こっちのXは普通にExperimental のXだろう)。

心神という、気でも狂ったかという名前を持つ機体だと思ってたんですが、
これは“通称”だそうで、正式名称ではないみたい。
物理現象の塊に、心だ神だと名付けるセンスはロクでもない気はしますがね。

初めて立体で見たんですが、機首部はT-4のラインだなあ、
とさっき見たばかりの機体を思いだしたり。
それよりなにより、この小さい機首のどこに、近代戦に必要な電子機器を積むんでしょうか、これ。
ステルス機のアウトラインは、一度決めてしまうとそう簡単には変えられませんぜ。
(変えた結果がF-22の大迷走の要因の一つなのだ)



こちらはT-4の風洞実験模型。今でも風洞模型は木製なんですね。
正式には詳細フラッタ低速風洞試験模型だそうで、主翼と垂直尾翼には線が引かれ、
さらに尾翼が可動のようなので、そのフラッタ(振動)研究用でしょうか。
ついでに主翼下の増槽の影響も見てる?
ちなみにこちらは1/6サイズ。



F-2の先行試作機…かと思ったらこれはどうも原寸大モックアップですな。
実際の機体の開発に先だって造られる細部確認用の模型です。
キレイに塗装されてるので判りにくいですが、パネルの継ぎ目などが全くないので、
木製のモックアップでしょう。

展示のため、右翼が外されてしまってます。



浜松基地の模型。
右端、滑走路の東の外れにあるのがこの広報館で、主要施設に
一般人が入り込まないよう、ちょっと隔離された場所にあるのが判ります。
現役の基地の中にある、という点ではイギリスのRAF博物館 コスフォード、
アメリカの空軍博物館と同じですが、現役で使用されてる滑走路のすぐ横にある、
というのは世界的に見ても珍しいんじゃないでしょうか。

ちなみに浜松基地は、もともと日本陸軍の航空基地として設立されたものですが、
別段主要な基地だったわけでもなく、戦後、なぜここが航空自衛隊の発祥の地になったのか、
どうもよくわかりません。
単に米軍が使ってない基地だったから?

ついでながら、この基地の北が、家康VS信玄の決戦地、三方原(みかたがはら)であり、
戦中はそこにも予備の滑走路があったようです。

さらについでに、先にも書いたように、結構長い滑走路なんですが、
改めて調べてみたら、日本犯罪史上もっとも間の抜けたハイジャック事件、
1970年の全日空アカシア便事件の時、ボーイング727が緊急着陸したの、ここなんですね…。


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