■最後に生き残って、立っていた方が勝ちなんだよ



甲板後部にて。
注目したいのは、上に載ってる自衛隊のより高級そうなファランクスではなく、その下のドア。
船である以上、水が入らないように密閉性をよくするのは当然ですか、
それにしても厳重すぎるような気が。
でもって、この船にあるドアのほとんどがこんな感じだったりします。

実はアーレイ バーク級は、艦橋を中心とした主要ブロックを完全に密閉でき、
さらにそこを与圧することが可能です。
ドアの内側にはかなり厚手のゴムパッキンが貼られ、
あの厳重そうなロックを全て架けることで密閉を行います。

無論、先に書いたCBR兵器対策で、密閉によってその艦内への侵入を防ぐだけでなく、
与圧することで周囲の空間より艦内の気圧を高め、外気の進入を防ぎます。
(気圧の高い方から低い方へのみ気体は流れるから。
風船と同じ状態で外部に空気は漏れても進入してくることは無い)
近代戦車と同様の発想ですが、これを船まるごとでやるとは思いませんでした…。
が、これは自衛隊のイージス艦でも採用されてるらしいです。

ちなみにこの点に最初に気が付いたのは私ではなく、
一緒に行ったkazzさんでした。




艦橋横を抜け、後部甲板に行く途中。
この船、ご覧のようにあちこちにスリット(格子窓)が付いてます。
ステルス性確保のためドアや窓を減らした結果、換気の必要があるから?
と思ってたんですが、正解は前記の通り、CBR兵器対策のフィルタです。
覗くとあのスリットは奥で「くの字」型に曲がっていて、
直接、外部の空気を取り入れてるわけではないのが、すぐにわかります。

ついでに、今回、海軍の皆さんが目の前であちこちのドアをパカスカ開けて
出入りしてくださったので、艦首と艦尾周辺の甲板上ハッチには密閉性が無いのを確認しました(笑)。

余談ながらCBRのRは放射線のRadiologicalで、原子力兵器、Atomicでないのは、
さすがに原子力兵器の直撃を食らったら、対策を練るだけムダ、
その点はあきらめろ、ってなことなんでしょうね。



後部甲板のミサイル発射部。
この後部の方がメインで、64基あります。
前部には32基ありましたから、計96基。
この数字に、微妙にコンピュータの処理能力を感じてしまうのは私だけ?

まあ、全部に対空ミサイルが入ってるわけではありませんが、
それでも横須賀にいる6隻のアーレイ バーク級で、航空自衛隊のF15全機どころか、
おとなりの韓国の分まで含め、一瞬で叩き落すことが、いとも簡単にできてしまいます。
怖い船です、イージス艦。

まあ、海上自衛隊も同じ装備を持ってるわけですが、
私の知る限りアメリカと言う国はおバカさんではないので、
無力化する手段は講じた上で売ってるでしょうから、
まあ、やっぱ勝てませんね(笑)。

ガンダムとはいわんが、せめてゴルゴ13ぐらいは装備せんと…。



後部のヘリ甲板を望む。
奥の方に、エアボスの航空管制室ボックスあり(写真では見えてません)、
ヘリポートにしては意外に本格的。
そのうちF35とか使ったれ、とか考えてたりするのかなあ…

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