■日本の航空博物館



日本中でどの程度の知名度があるのか、イマイチよくわからない、
という微妙なポジションの成田にある航空科学博物館を5年ぶりくらいに再訪しました。

ここは比較的地味なようで意外に面白いものを持ってますから、
一度キチンと紹介しておくべきだと思ったので、今回の記事になりました。
取り合えず保有してる機体の数も多いですし。

で、書いてみたら、思った以上に大変な事に(笑)…

日本を代表する航空博物館だとか考えちゃうと、
ちょっとブルーではありますが、入場料500円の街の博物館と考えれば、
それなりに良い施設ですので、訪れて見る価値はあると思います。



で、ここのメインはむしろ館内よりも、その前庭にやや投げヤリぎみに並べられた機体の数々。

どれも民間機ばかり、ほとんどがプロペラ機なんですが、
逆に、こんだけ民間用小型機ばかり集めた博物館も珍しいと思うので、
ある意味、すごいのかも知れません。

ちなみにここは、駐車場やバス停から直接入る事ができますが、
見学し終わる場所に、ここも博物館の展示だから入場券買ってね、という警告が出てます(笑)。



この博物館は成田の長い方の滑走路、A滑走路の南の端にあります。
なので、すぐ真上を旅客機が飛んでゆきます。
風向きによって、離陸の時と着陸の時があるんですが、
この時間帯はこっちが離陸方向になってるようでした。

わたしは旅客機の区別はようできんので、
エンジンが2個ある飛行機だね、とだけ書いておきます。



さて、どうするか結構悩んだんですが(笑)、やる以上は、展示機全機、紹介しましょう。
半分以上は全く知らない機体なんで、そこら辺はまあ、軽く行きます。

ちなみに、こういった感じに台の上に載せてある機体は
エンジン部にモーターが仕込んであるらしく、
300円入れるとコクピットに座って、プロペラを回せます(笑)。
子供達には結構ウケてるようです。

この機体はエアロ コマンダー(Aero Commander)社の680型。
アジア航測という航空写真専門の会社が使っていたそうで、1965年から1995年まで、
実に30年間現役だったそうな。

もともとは軍用機だった機体(L26)で、そこから民間用にさまざまなタイプが造られてます。
主に搭載したエンジンで何種類かのバリエーションアあるんですが、
機種名はナンバーだけで、特に愛称とか付いてません。
一応、500シリーズという事で、520から始まって、690まで造られ、
その後はターボプロップエンジン(ガスタービンエンジン)搭載型に切り替えられてようです。

ついでに、細かいことですが、
ここの解説板にはアエロ(原文ママ)社の機体、と書かれてますが、
エアロ コマンダーまでが会社名で、680が機体名称となります。



オモチャみたいなヘリコプターだな、と思ったんですが、
ロビンソン(Robinson)社のR-22というヘリコプターだとか。

1981年から1992年まで、11年間、本田航空で使われたそうな。
この機体はお値段まで出ており、1981年当時で2500万円だとか。

…そう聞くと、もう少し丁寧に展示してあげてもと思ったり。
おなじ値段で買えるフェラーリとかだと、皆さん、もっと大事にしてくれるでしょうに(涙)。

それでもヘリコプターとしては極めて安価なため、
世界中で練習用などに使われているベストセラーだとのこと。

ついでにこれ、例の回転モーター搭載のためか、エンジンは外されてますね。


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