■大阪最深部
でもって、大通りの向こうを見るとまだアーケードが続いてるようだ。
せっかくここまで来たんだし、未だにうどん屋も見つからないので、
とりあえず、あっちまで行ってみましょうか。
で、そのアーケード街の入り口の横に、人だかりがしてる。
なんだろう、と思ったら、おでんを出してる飲み屋の中で、
バンドがライブ演奏してました。
なんだ、こりゃ(笑)。
さらにおでん屋っぽいのに、上の看板にはピーナツ(ナッツではない)、あられ、とある。
…なんだこりゃ(笑)。
ちょっと興味がありましたが、満席のようなので、先に進むことに。
で、その横のアーケードに入った瞬間、空気が変わる。
言葉で説明するのは難しいですが、ここまでの街とは完全に“雰囲気”が違う。
写真じゃ判りにくいですが、歩いてる人の“雰囲気”が明らかにこれまでと違うのです。
ああ、ここは“健全なエリアではないね”というのは、即座に判断が付く。
が、こういうエリアが好きで、よほど危険を感じなければ、どんどん入って行ってしまう人なので、
電気がかなり奥まで点いてるのを確認、安全に問題はないだろう、と前進を続けます。
とりあえず、これほど肌で“ここは違う世界だ”と感じたのは、日本では初めてでした。
直後に、周囲の人や店を見て、ああ、ここはドヤ街だ、と悟る。
となると、この辺りがあの有名なドヤ街、釜ヶ崎なのかしらむ?
まあ、危なげな雰囲気とはいえ、速攻で引き返そう、
というほどではなく、やはり日本は安全な国だなあ、と妙な方向に感心する。
それでも、殺人犯の皆さんとかが、警察の追跡をかわすのために
逃げ込んで来たりする街なんですけどね(笑)。
一応、東京にも山谷(サンヤ)というドヤ街、日雇い労働者の町とされる地区がありますが、
これは近年の不況でほぼ壊滅状態になっています。
少なくとも“明日のジョー”の舞台になっていた時代の雰囲気は皆無です。
サンヤは前の家から近所だったので、たまにウロウロしてましたが、
なんというか、ケタ違いに、それとは雰囲気が違います、この辺り(笑)。
ああ、日本にもまだこんな空間があったのか、と少し感動。
どんどん進む。
飲み屋が多いなあ、という以外は、まあちょっと荒れた商店街、という感じ。
でもって信じようと信じまいと、私、この写真の場所でイタチを見ました。
脱走したペットのフェレットとかではなく、イタチです。
世界一ワイルドな政令指定都市こと千葉市の辺境で育った私が断言しますが、
目の前の道路を横切ったあれは絶対にイタチでした。
いろんな意味でワイルドな街だぜ…
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