■真言宗総本山総司令部における一抹の不安



で、その本堂を抜けると、石庭、枯山水らしき中庭がありました。

石庭…が……ハハハハハ…
……
……
あー、言うまでもなく、私は一介のサラリーマンであり、
仏教に関しては日本語と英語で読める文献しか読んだことがなく、
えー、金剛頂経はもちろん、大日経も何言ってるのかイマイチわからん人ですが、
あー、そんな私がエラソウな事は何も言えないわけですが、
えー……
さすがにこれは…、その…。

いくらなんでも、石庭は、歴史的背景、さらにその設計思想からしても、
鎌倉仏教以降のものでございましょうや。
つーか、禅宗のものですよ、はっきり言って。
平安仏教であり、インド渡来の秘密魔法宗教である真言密教の思想には、
どこをどうやっても繋がらんでしょう…。

出雲大社の屋根に十字架つけるくらい、大胆な試みでございましょうや。
まあ、チャレンジャーなのは、悪いことでないと思いますが…




とりあえず、気を取り直して、見学を続ける。
とにかく広くて、えらく長い渡り廊下を渡って、離れの棟に。
後で調べたら、こっちはもともと、別のお寺だったのを、
例の明治元年の金剛峰寺設立時に合体してしまったらしい。



そこの正面に回ると。
フフフフフフフフ………
そうですか、1984年設営の、日本最大級の石庭、と来たか。
………

20世紀以降の真言密教関係の皆さーん!
自分を見失ってませんかー!秘密魔法宗教なんですよ、あんたらは!
この勢いで茶室とか造り始めたら、空海閣下、そのうち奥の院から
這い出してきて、一軒一軒、放火して歩くハメになりますよー!
ただでさえ何でこんなに、ってくらい火災の多いエリアなのに!

とりあえず、その前に、私、泣いときますよー(涙)!



が、裏に回ると、結構ほったらかしのお庭が。
ああ、ほっとするなあ(笑)。

よく見ると小さな池がありますが、ここ、高野豆腐と並ぶ高野山名物、
モリアオガエルの産卵地でもあるそうな。


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