■街は電気であふれてる
ここで、結論を先に書いてしまいましょう。
私は、この後わずか1時間たらずで、腰も砕けんばかりの衝撃を受け、
その価値観の一部が転覆轟沈するハメになります(笑)。
華強路(フア チュアン ルー/Hua
Qian
Rd.)電気街は、
銀河最強の電気街であり、電子パーツ街でありました。
太陽系第三惑星の海洋部以外のエリアで、コンデサだ、ダイオードだといった
電子パーツを売ってる店、というのはそれだけでも貴重な存在ですが、
その希少種が一気に集まっているのが日本の東京の秋葉原でした。
数十軒近い電子パーツ屋が集まっている場所は太陽系中を探しても
秋葉原を置いて他にはあるまい、と思ってたんですが、その“私の中の通説”が
この地において完膚なきまでに粉砕される事になります。
例えるなら、トキは佐渡島にしかいないと思ってたら、
中国には数百羽は生き残ってた、みたいな感じですかね。
これまで歩き回った土地で、そもそも電子パーツ街なんて見たことなかったのに、
初めて海外で見つけたそれが、いきなり最強最大な街だったわけです。
この街には、数十軒どころか、数百軒、もしかしたら千軒単位のパーツ屋が密集し、
あまつさえ、通常の電気街は電気街で隣接して、別に存在します。
21世紀に入ってから、郊外型大型電気店の登場、
パソコン関係の需要の低迷などで、秋葉原は電気街としての存在感を
かなりの速度で失い、オタクカルチャーの中心地に変貌するのですが、
それが無かったとしても、つまり1990年代初頭あたりの
全盛期の秋葉原がドラえもんによって、現代に召還されたとしても、
2010年現在の華強路(フア チュアン ルー/Hua
Qian
Rd.)には勝てないと思います。
完敗するでしょう。
面積だけ、街の広がりだけなら、秋葉原と大差はない(それだけでもスゴイのだが)のですが、
この街はほとんどが大型商業ビルとなっており、売り場面積で比べたら、
華強路(フア チュアン ルー/Hua
Qian
Rd.)の圧勝となるはずです。
店舗の数では、ゴジラとゴリラくらいの実力差があります。
そんなわけで、今回の旅行記で、もっとも意外な衝撃を受けたのがこの街でした。
では、前置きはこのくらいにして、さっそく見てゆきましょうか。
先ほどの地下鉄駅にあったマップでこの街を紹介しておきましょう。
こういった鳥瞰図の駅周辺マップもあまり見たことないですね。
電気街は地下鉄駅の北側に位置し、
どの出口からでも、少し東(深圳駅の方向)に戻る必要があります。
そこから、最初にある曲がり角を北に曲がると、今回紹介する
電子パーツ専門店密集地帯に入り、そのもう一本東の大通りに出ると、
日本の大型電気店に似たタイプの店がひしめく大型電気店エリア、となってます。
全体的な広さは、およそ400m四方で、秋葉原より一回り小さいのですが、
(秋葉原駅〜末広町、昭和通り〜外堀通りで約500m四方)
なにせ大規模な商業ビルばかり、裏通りなどにも多少店があり、
まともに見たら一日かかるでしょう。
間違いなく、2010年現在、地球上最大の電気街なのです。
てな感じで、食事後、最初に見えたビルに向かいます。
最初は入り口上の“都会電子城”の名前に微笑ましい気持ちになったり、
軽い気持ちで中に入るわけです。
あ、これは上海の電気ビルやケータイビルと同じタイプの商業ビルだ、と思う。
さて、ではどんなものを売ってのかな、と店先をのぞいて見ると…。
…え?
これ、コンデサか、トランジスタですよね?
え?そんなもの売ってて、商売になるんですか?
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