■白い壁の戦争



そこから中庭に出る階段。

白と青の支配する空間にようこそ。




階段を登り中庭に出ると、すぐ左に一段高い場所が。
いざとなったら、あそこから、この場に出てくる侵入者を撃ちまくってやれ、という構造でしょう。

上に見えてる建物、左が教会で、右は灯台。
教会はこの要塞同様、1600年代の建築ですが、灯台は1865年ごろに造られたものらしい。
日本じゃ幕末ぜよ、とか言ってみんなが大騒ぎしてたころですね。

…まあロンドン塔の中にも礼拝堂はあったし、そういうもんなのか、とも思いますが、
死んだらそこでお葬式だしてやるから、皆ガンバレ的な投げやり感が感じられなくもなく…。



入ってすぐの左手に、その上層部につながる階段が。
スロープは後世に付け足したのかと思いましたが、
この上が例のイカリのオブジェがあった場所なので、
やはりあの切り欠きは大砲用で、このスロープを使って上げ下げしてたのか。
(青銅砲は野ざらしにはできない)

しかし、ホント、この白い壁は青空の下だとキレイです。
ああラテンな世界、ポルトガルの薫り。

こうして見ると、昨年、中国本土の蘇州でよく見かけた白い漆喰の壁の家を思い出します。
司馬遼太郎さんは、あれをイスラム圏の商人の影響ではないか、
と書いてましたが、このエリアを根城にしてたポルトガル人、
貿易で南京あたりまでは普通に出かけてたでしょうから(杭州からは運河がある)、
その影響もあったんじゃないかなあ、と思ったり。



そこに掲げられていた旗。
いいね。



その下からはバカジノ。
…ふふ、ここまで来ると、なんだか愛しいじゃないか、あのビル。

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