■マカオでニッポン その2

ヤッホー!
さあペロ君、昨晩、霊界通信を通じて予知夢で連絡した通り、
今回はマカオの日本文化事情その2だぜ!

「見てねえよ、そんな夢」

まあ、気にするな、誰にもミスはある。

「…いいから、君は本編に入る」

はい、私は、本編に入る。



「新幹線…?マカオで鉄道方面の店?」

いや、まともな公共交通機関はバスだけのマカオでそれはない。
看板にかろうじて英語表記があるのだが、業務用の通信業者らしい。
名前もフルネームだと新幹線通信だし。
でも、店頭を見た限りでは、携帯電話やデジカメ売ってたりして、
どうも電気雑貨屋という感じだった。

「それがなんで新幹線?」

ペロ君、もう一度だけ、言って置くよ。
香港とマカオでは、考えたら負けなんだ。

「ああ、その系列か…」



「………」

………カジノ街の片隅にて。

「これはどういう…」

それを確認する勇気が私にあったと思うかね、ペロ君。

「いや、全然」

……ちょっとだけフォローしておくと、
中国語で“鬼”は幽霊の事を意味するのが普通だ。

「心霊バー?」

だとしても、なぜ妹に限定か。
これは純粋に日本語の鬼と同じ意味のような気がしなくもない。

「……あのさ」

わかってる、わかってるよ、現地でちょっと店をのぞいてくれば済んだ話だ。
でも、そんな事にお金も勇気もつかってらんないんだよ、香港周辺は!
気を抜いたら、観光二日目で精神的に完敗しかねんエリアなんだよ!
二つで十分ですよ、わかってくださいよ!

「…まあ、いいか」

うん、知ってても、知らなくても、人生にさしたる影響はないと思うしな。
今回はここまでとしよう。


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