■スミソニアンのアレ その1
というわけで、久しぶりの登場だよ、ペロ君。
「いや、出番無いならそれで別に問題ないです」
さて、スミソニアンといえばアレだ。
「わかりません」
Museum
store
、すなわちオミヤゲ屋さんだよ。
8年前の衝撃は今でも忘れられないね。
「ただでさえ少ない記憶力なんだから、他の事に使おうよ」
8年ぶりのスミソニアンはやはりステキなオミヤゲ空間だった。
その中でも最強なのがこの航空宇宙博物館だから、
これから数回に渡って紹介して行くよ。
「さいですか」
航空宇宙館のオミヤゲ屋さんは入り口の直ぐ横、1階の目立つ場所にある。
他の展示室と比べても極めて大きなスペースで、
ロンドンもそうだったけど、無料で公開してる博物館の大きな収入源なんだろうね。
「まあ、タダで見学したんだから多少ボッタくられても文句はないだろうし」
実際、ロンドンもスミソニアンも本気かお前ら、
という値段でオミヤゲを売ってるんだが、
スミソニアンの場合、ちょっとした特典があるんだよ。
「なにそれ」
スミソニアン協会直営のお店は消費税がかからないんだ。
ワシントンD.C.は消費税が高いことで有名らしいので、結構ありがたいよ。
「じゃあ食事とかもスミソニアンですればいいってこと?」
いや、それが微妙で飲食関係は
マクドナルドとかの外部の業者が入ってるんで
キチンと消費税を取られてしまうんだ。
特に飲食税はワシントンD.C.は高めらしく、
マクドナルドで同じものを頼んでも、ヴァージニア州地区で
食事したほうが安かったりする。
「ややこしいなあ」
まあね。もっとも違うといっても3〜5%前後らしいから、
そんなに気にしなくてもいいと思うよ。
ちなみに、スーパーなどで買う食料品に関しては、
逆にヴァージニア州の方が高いようで、ジュース類は
同じ商品でもワシントンD.C.の方が安かった。
「ややこしいなあ」
まあ観光で数日滞在するだけなら、
それほど気にすることはないだろう。
とりあえず、本題に入ろうか。
「なんだこれ」
スティックについてるボタンを押すと、
上の透明部分の中の星がクルクル回るオモチャ。
「…それがなんで航空宇宙?」
星だからかな?
「微妙だなあ」
一応、配色がアメリカ国旗を意識してる、というのも注目だ。
が、何よりこれ、元ネタは日本の魔女っ子アニメとかに出てくる
魔法のステッキじゃないか、という気がするんだよ。
「証拠は?」
無い。
けど、今回アメリカに行って、アメリカの日本化、というと大げさだけど、
我々だけの常識だと思っていたものが、
ジワジワとアメリカでも通用するようになっていたんだ。
これなんかも、その一部じゃないかなあ。
「どうかねえ」
「これは?」
上が飛行士のスカーフ、下が飛行士のゴーグル。
ゴーグルはなぜかパッケージに入ったのと、
むき出し状態のとが売られていた。
「これでどうしろと?」
自分でコスプレか、あるいは自宅のビーグル犬に装備させて
犬小屋の上でレッドバロンとの戦いを妄想させるとか。
「犬として、ゴメンだねえ…」
「マッチョなお姉さんですね」
アメリカ国内でも知ってる人は知ってる、という存在だと思うんだが、
これは第二次大戦時に工員の多くが戦争に行ってしまったため、
女性を労働力として募集した時のポスターなんだ。
We
can do
it、私たちならできるよ、と強く呼びかけてる。
第二次大戦が女性解放の大きな契機になった、といわれるのは、
当時はまだ家庭にいるだけ、というのが普通だった女性が、
こういう感じに社会進出していったからだろう。
「イナセなお姉さんだねえ」
これがアメリカの理想的な女性像なんだろうな。
日本で大戦期にこんなポスターを造ったら、
銃後は私たちにまかせてね、といったような、
もっと、しおらしい内容になったろう。
とはいっても、これはアメリカでもマッチョすぎたようで、
以前、女性の同性愛関係者の間で、
もっとも理想的な女性像のひとつに選ばれた、という記事を
なんかで読んだ記憶がある。
「複雑だねえ…」
で、それがなぜかスミソニアン関係者に気に入られたようで、
こういった様々な商品展開を行なっていたのさ。
以前は見られなかったものだけど、
こういった一つのテーマで複数の商品展開をする、
というのが今回はいくつもあった。
これもそう。
SR-71ブラックバード偵察機のTシャツ、マグカップ、バックなど。
「カッコいいけど、需要あるのかなあ」
わからん。
個人的にはちょっと欲しかったんだけど、
Tシャツが30ドル、マグカップで15ドルといった値段に、
さすがにちょっと手が出なかった。
という感じで、今回は軽いジャブから入ってみた。
次回から本格的に行くから、お楽しみに。
という感じで、今回はここまで。
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