■妙にデキがいい
というわけで、久々に登場のオマケコーナー、
今回のお題はこれだよ、ペロ君。
「いや、なんじゃこりゃ。宇宙服のマネキン?」
と、思ってしまうくらい良くできてるが、これは純粋にお人形さん。
この宇宙服は、何の機能も無い、純粋にオモチャだ。
「それにしては、エラく細かく造りこまれてるね」
それが、今回取り上げた理由なんだけどね。
とりあえずマーキュリー ドールと呼ばれるものだそうで、
1960年代前半にタイヤメーカーのB.F.グッドリッチ社が造ったものらしい。
「タイヤメーカーがこんな人形売るの?」
どうも売り物じゃないらしい。
おそらく数十体のみ造られ、お得意さんの販売店や、
大手のタイヤ業者に宣伝用に配られたものだとか。
「でも、どこにも会社名がないぜ」
それも謎なんだよ。
さらにはB.F.グッドリッチが
初期の宇宙開発に関係していた様子もない。
「で?」
これ、担当者が趣味で造っちゃったんじゃないかなあ、と。
1960年代のアメリカは、販促用の変な人形が多いんだけど、
それでも、タイヤメーカーが会社名も入れずに、
宇宙飛行士の人形を作っちゃう理由が思いつかない。
そして異常と言っていいほど、出来がいいんだ。
マニアの仕事だぜ、これは。
「なるほど」
ただし、例によってスミソニアンの宇宙担当者は
納得が行かなかったようで(笑)、
オリジナルのマーキュリー宇宙服に比べて、
空気供給用の装備が丸ごと無く、ヘルメットが簡略すぎる、
というツッコミを入れてるけどね。
「あれま」
という感じで、今回はこれまで。
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