■日本の猫パワー
というわけで、ペロ君は犬なわけだが、ダメだね。
「いきなり会話の相手を全否定ですか」
日本原産の世界的なキャラクターってなんだと思う?
「ニンジャと寿司?」
それは職業と料理だ。
これまで私が見てきた中では、
おそらくゴジラ、ドラえもん、そしてキティちゃんだと思うんだよ。
「ソニックとかマリオとかドラゴンボールの悟空とかは」
10年前ならまだしも、今じゃ誰も知らないだろう。
とりえあえず、私が海外に出るようになって約20年、
その間、常にどこかで見てきたのはこの3つだけだ。
中でもキティちゃんは、20年前に香港で初めて見て驚き、
その後、15年前にラスベガスでも発見して
とうとうアメリカに来たか、と思って以後、それぞれの土地で
爆発的に増殖してる恐るべきキャラクターだ。
クールジャパンなんざチャンチャラおかしいわ、という
ウォーミング ジャパンの旗手なんだよ。
「…あの猫が?」
うむ、あの猫がさ。
当然、そのウォーミング ジャパン パワーには
あのスミソニアンですら逆らう事はできないんだ。
こんな感じにね。
「…そのジャンパン パワー、胸にアメリカ国旗つけてますよ」
まあ、商売の上ではいろいろあるさ。
「何か言ってるみたいだけど?」
“私には自分の宇宙が必要なの!”
だそうだ。
「猫のクセに宇宙支配まで要求しますか」
まあ、そうひがむな。
犬だって猫目の犬科なんだから、彼女の仲間だぜ。
「オレは認めん」
とりあえず、この宇宙キティ
、実はスミソニアンのご当地キティちゃんで、
スミソニアン航空宇宙館のロゴが全てに入ってるんだ。
「さいですか」
ついでに、クールジャパンだなんだと賑やかだが、
ここ数年の日本のマンガやアニメの凋落ぶりはかなり凄まじいものがある。
今回、5年前にアメリカに来たときはどこでも見かけた
日本のマンガの翻訳版や、アニメのDVDを全く見かけなかったし。
「へー」
10年くらい前、ニンテンドー(ファミコン)やらプレイステーションやらで
世界を席巻した日本のコンピュータ ゲームが
あっという間に世界中で衰退したときも、こんな感じだったから、
そろそろ、この辺りも潮時なのかもしれない。
そんな逆風の中でがんばってるキティちゃんは日本の希望かもしれぬ。
「さいですか」
という感じで、今回はここまで。
次回から、いよいよラストスパートに入ってゆくぜ。
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