■海軍の絵心

さて西暦2007年8月、カリフォルニア州オークランドのUSSホーネット上で
海軍の絵心にショックを受けた我々だが、
2013年の今回はどうだったのだろうか。

「いや、そもそもそんなの覚えてない」

だよね。
まあ、とりあえず海軍の絵心を確認だ。

「さいですか」



「あんたより上手いね」

まあね。

「で、これは何?」

前回説明した左のブルズ アイズの担当部署名を見て頂戴。

「えーと、2ND DIV?」

うむ、第二分隊の略称なんだけど、それがこの地区の管理&清掃担当なんだ。

「ああ、それで上にもその名が書いてあるのね。
…その下の文字は?」

これは第二分隊にひっかけてるんだが、Second to none、
誰に対しても二番手にならない、つまり誰にも負けないといった口語だね。
ただし、エルヴィス・プレスリーの同名の有名なアルバムがあるらしいので、
そっちの意味かもしれない。

「つまり、第二分隊は誰にも掃除で負けないぜ、という絵?」

だと思う。
ただしこれ、見方によっては極めて危険で、
どう見てもチンパンジーかボノボだろう。

「それが?」

明らかに黒人のイメージで描かれてるんだよ。
アフリカに帰れ、といった意味も込めて、
黒人を類人猿扱いするのは
アメリカの黒人差別でよく見る表現なんだ。

日本じゃあまり紹介されないけど、
21世紀の今でも黒人系のオバマ大統領に対する
人種差別的な表現として、使われる事がある。
ブッシュ元大統領が動物園のゴリラと並んでる写真に、
ブッシュ元大統領、オバマ大統領と面会、
というキャプションを付けた画像が一時ネット上に出回ったりしたんだよ。

「あれま」

歴史的展示という事で残しちゃったのか、
私の考えすぎなのかわからないが、そういった面もあるよ、
というのはちょっと覚えておいてちょうだい。



「これも上手いね」

まあね。

「で、これは?」

実はさっぱりわからない。

「なんじゃそりゃ」

上に太平洋艦隊課の文字があるので、なんらかの部署のものだと思うが…。

「…が?」

この絵、どうもそっちの方の皆さんにウケるタイプに見えるんだよなあ。

「そっちの方って?」

男が好きな男の中の男の皆さん。

「………」

…………

「……次、行こうぜ」

だね。



「鳩がミサイルと戦闘機の増加燃料タンクを持ってる絵?」

いや、カモメだろう、これ。
ついでに、両方ともミサイルだと思うよ。
下は主砲。

「ああ、言われてみてれば。
今回初めてあんたが争えるレベルの登場だね」

まあね。

「で、これは?」

Petty officer とあるのは、
海軍の下士官の階級の一つなんだけど、その後がわからない。
最上級連合(First class association)ってなんだろうね。

「あんまりアタマの良さそうな名前には見えないけど」

ただおそらくこの部屋を占有してる以上、
なんらかの正規の組織なんだとは思うが…
普通、こういった名前は退役兵の団体とかが使うんだけどね。

「つまり、これも謎?」

まあね。
ただし、これ描いた人は字も下手だね。

「ありゃ、ホントだ」

はい、という感じで今回はここまでだ。


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