■有料戦艦ニュージャージー
というわけでアイオワ級の2番艦の戦艦62号、
USSニュージャージー博物館にやって来ました。
なんとも流麗なシルエットで、巨大な破壊兵器というより、
スマートに磨き上げられた機械という印象です。
個人的に戦艦はマッチョなデブ、という先入観があったのでこれはちょっと意外でした。
さすがは高速戦艦といわれたアイオワ級の仲間、というとこでしょうか。
つーか、主砲から先、艦首部分がこんなに長いとは知らなんだ。
荒れた海で海面に艦首を突っ込んだときに、
素早く浮き上がれるよう、十分な浮力を確保した結果のスタイルらしいですが。
ちなみにアメリカの戦艦は基本的に州の名前が付けられており、
この戦艦USSニュージャージーは、その名の通りニュージャージー州の
カムデン市で保管されてる、という事になるわけです。
でもって普通にニュージャージー州内で展示しても客が来ないだろうから、
という事で、このアメリカ有数の観光都市、
フィラデルファイアの対岸に持って来たのではないかと思います。
これと同様に現在アメリカで保存されてる戦艦のほとんどは
その名の州にあるのですが、ハワイにUSSミズーリが、
ロサンジェルスにUSSアイオワが展示されてるという例外もあるので、
ここら辺はケースバイケースですね。
ついでながら、もし一生に一回のチャンスで(笑)アメリカに戦艦を見に行く、
となったら、マサチューセッツ州のフォールリバー(Fall
river)にある
USSマサチューセッツを見に行きましょう。
ほぼ第二次大戦期の状態を維持している世界で唯一の現存戦艦です。
これは私も以前からぜひ見たい展示の一つで、
今回、ボストンからなんとか行けないかと考えたんですが、
さすがに実働3時間ではムリでした。
なので今回は戦後に改装されてまくったものの、
とりあえず戦艦ではあるよな、とこのUSSニュージャージーを見に来たわけです。
ここは有料の施設で、入場券を買う必要があります。
このキレイに整備された歩道の先に売り場があるみたいです。
しかし映画ロッキーの廃墟のような河岸風景を見た後だと、まるで別世界ですね。
同じ場所とは思えませぬ。
空襲で焼け野原になった東京と、21世紀の東京くらいの落差があって
ちょっととまどいます。
ついでに、まだ時間が早いのかもしれませんが意外に人がいません。
快晴の日曜日なのに。
ただし、このあと例の渡河フェリーで渡って来た人たちが一気にやって来るのですが。
どうやらここがチケット売り場らしい。
入って見ましょう。
一番奥がチケット売り場でした。
料金表をみるといろんな種類のチケットがあり、例によってよくわからん、
という感じだったのですが、窓口のお姉ちゃんが
今日はFire
power self guide tour
のみよ、と極めてブッキラボウに教えてくれる。
じゃあ、それで、という事でチケットを購入。
21.95ドル(約2200円)となかなかよろしいお値段でした。
ただしその価値はある、と私が保証します(笑)。
で、音声ガイドは要る?と聞かれたので、とりあえず借りてみる。
ただしこれ、どうも使い方がよくわからず、
艦内の「ここで音声ガイド」マークの位置で使おうとしても、
キチンと作動したのは半分くらいでした…。
ちなみに、その貸し出しは無料。
で、この火器自己誘導行程なるチケット、その名からして
自分で勝手に見て歩きな、という意味なのだろうなとわかるのですが、
問題は火器という部分。
実際、この後、主砲や艦橋は見れたのですが、
艦底の機関部や弾薬庫は見れませんでした。
これが火器以外のツアーだと見れるのか、それとも他でも同じなのか、
ちょっとよくわかりませんでしたが…。
天井からはトマホークミサイルがぶら下げられてましたが、
どうもレプリカのようにも見え…。
その左下にある金色頭の機械は羅針盤を入れる箱です。
あの窓の中に羅針盤が入ってます。
普通は艦橋に置かれるものなんですが、こんな旧式のは
大戦期のアメリカ海軍で使っておらず、なんだこれ…。
と、思ったんですが、後ほどUSSニュージャージーの艦橋後部に、
同じような羅針盤が設置されてるのを見かける事になります。
ただし、未だになんのためのものかはわからず…。
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