■動けアメリカ
さて、今回はアメリカ史博物館1階のメインイベント、移動するアメリカの展示。
日本列島よりも長い距離に渡って、東西に広がるアメリカでは、
移動手段の発達が国の発達に密接に関係していました。
ここは、そういった展示なんですが、航空機に関しては、
航空宇宙本館に展示があったので、
こちらでは、海と陸の交通が中心となります。
右の入り口看板のアメリカ地図上で点滅してるのは、
アメリカを横断する主要な道路2本の道筋。
一番南を回るのが、州間高速道路10号(Interstate
Highway
10)で、
その上、真ん中のが有名な旧国道66号(Route66)となります。
66号は現在、国道の指定を外されてますが、
道路そのものはまだ残ってるみたいです。
で、最後の一番上のは特定の道路ではなく、
1903年に初の自動車による大陸横断が行なわれたと時のルートだそうな。
この件に関しては、後ほど(次回)展示が出てきます。
で、今この写真を見ていて、奥の機関車を撮影し忘れた事に気が付いた(涙)…。
とりあえず、最初は海から。
なにせ原住民の皆さん以外は、
すべて移民ですから、重要です、船。
ただしこのコーナー、説明が極めて適当でして、
可能な限りフォローはしますが、やや正確さに欠けるのはご容赦アレ。
展示担当者の個人的な能力の問題なのかなあ、これ…。
入り口にある巨大な帆船の模型は、
1775年にヴァージニア州で造られたイギリス船。
船名、スペック一切不明ながら、
とりあえず主にタバコ貿易に使われたタイプの船だそうな。
初期のアメリカではタバコの栽培が主要産業の一つだったみたいですね。
アメリカ独立当時の主な船の模型。
イチイチ見ていたらキリが無いのと、私もよくわからん分野なので、
ここは軽く流しましょう(手抜き)。
こちらは1700年代初期の奴隷運搬船の内部構造模型。
2段目の階層にギッシリ詰め込まれているのが
アフリカから連れてこられた奴隷たちで、上の甲板にも何人か見えており、
奥の板壁は奴隷の区画を区切るためのものらいしいです。
で、船の一番底には、船の重心を下げるため、重量物の荷物が入ってます。
よく見るとアフリカ産らしい象牙も見えてますね。
ちょっと見づらいですが、右に見えてるイラストは1788年に記録された
イギリスにおける奴隷運搬船のイラストで、
真っ黒に見えてるのは全て奴隷であり、
1隻あたり600人も詰め込んでいたそうです。
1人に与えられた空間は、まさにギリギリ横になるのが可能なだけ、
というものでした。
劣悪というほかなく、まあ、なんともはや、という世界ですね。
これから見れば、なんのかんの言っても、人類は進歩したと思います。
少なくとも、単純に昔はよかったなんて考える気にはなれませぬ。
お次はカリブ海の海賊の展示。
カリブ海周辺の海賊は、
スペインが南米の植民地から持ち出した金や宝石を狙う連中が多く、
すなわち右も左も女王陛下認可のイギリス国家公認海賊だらけ(笑)、
だったはずなんですが、展示ではカリブの島々を根城にした
地元の海賊の説明が中心でした。
この旗は実際に使われていたデザインらしいですが、
微妙にカッコ悪いような…。
なんだかスネ夫の頭蓋骨に見えるのは私だけ?
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