■要領のよさ
さて、今回のオマケはこれだ。
スミソニアンのスマートさ、アタマの良さについての一考察だ。
「さいですか」
お題はこれ。
「例のお金の展示?」
正解。
そこにあった1セント硬貨は必要か、という質問。
ちなみに説明に書かれたPennyは本来イギリスの通貨単位だが、
アメリカでは1セント硬貨の愛称だ。
でもってA penny
for your
thoughts は、
何を考えてるか教えて、という意味の熟語だが、
この場合、あなたの考えへの1セント、という文字通りの意味で、
後で説明する投票装置へのダジャレにもなってる。
(本来は1ペニー払うから君の考えを知りたい、の意味だが、
安っぽい考えはやめときな、というニュアンスもあるらしい)
「必要かって…なきゃ困るでしょ」
そりゃそうなんだけど、これは現行の1セント銅貨が、
1つ造るのに1セント以上のコストがかかってる、という問題提起なんだ。
先に見た金貨の問題のように、原材料費だけで
額面価値を上回ってしまうという話だね。
つまり造れば造るほど赤字になる。
「ああ、日本の1円玉でもあったよね」
あったね。
で、こちらは、それでも1セント硬貨は要るの?
という質問があって、それに対する投票箱になってるんだ。
「投票って…どうやって?」
あなたの持ってる1セント硬貨を、必要と思うなら右、
必要ないと思うなら左の黄色い窪みに置いて、という事。
「…置くと?」
中に吸い込まれて、下にある投票箱に入る。
で、どっちの量が多いかを見て確認する。
「投票したコインは?」
帰ってこない。
「……それって」
うん、どうも体のいい募金箱じゃないか、という気もする(笑)。
「まあ、1セントなら大した金額ではないか」
まあね。
ただし、1セント硬貨が無くてもやって見たかった人は、
5セントとか、25セント硬貨を入れてたから、
ここの入場者数を考えると、意外にいい金額になる可能性はある。
よく考えたなあ、というところで、今回はここまで。
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