■ボストンで海軍で
埠頭から離れると、この辺りの海は、
観光船やら周囲の島に行く船やらで、けっこうな賑わいです。
進行方向に見えていた大きな橋。
東海岸は戦前に立てられた大規模な鉄橋が多く、
おそらく大型船の通過に配慮したと思われる
この手の高さのある鉄橋を多く見ました。
後にフィラデルフィアでは、それで痛い目に会います…。
途中で見かけた海鳥。
やや灰色がかっており、日本のカモメよりちょっと大きい感じ。
ボストン北岸が近づいてきました。
こちらは市街地といっても高層化はされてないようです。
右手に見える立派な建物も、何か歴史的なものか、と思ってたんですが、
どうやら新しく建てられた集合住宅らしかったです。
新しい建物を、周囲の従来の建物の雰囲気に合わせて建てる、
というやり方は、後ほどアレクサンドリアでも見る事になります。
こういった景観保護の考え方はたいしたものだなあ、と思いました。
おお、目的地が見えてきました。
この画面に収まってる沿岸部が、海軍工廠跡の公園です。
そこに係留されてる2隻の軍艦がこの来訪の目的なのです。
まず画面中央やや右に見えてるのが、
第二次大戦期の駆逐艦の生き残り、USS カッシン
ヤング(cassin young)。
その左手、なんだかやぐらのような黒い船体が見えてますが、
こちらがUSS コンスティチューション(USS
Constitution)で
未だに現役のままアメリカ海軍に籍を置くというフリゲート帆船です。
当然、アメリカ海軍最古参の現役艦(笑)で、おそらく世界最古の現役軍艦。
もちろん、大幅に手が入っており、オリジナル状態の部分を探す方が無理、
という印象でしたが、それでも1797年就役、
実に220年も現役を続けてる恐るべき軍艦です。
当然、当時の日本はバリバリの江戸時代であり、勝海舟やら福沢諭吉やらが
渡米する際に乗った咸臨丸なんかよりも、さらに古い船なのです。
まあ、すごいですね。
ちなみにConstitution は憲法の事ですから、
ちょっと変わった艦名でもあります。
ついでに、向こうの陸地の上に、ワシントンメモリアルのような、
エジプト式のオリベスクというか、クレオパトラニードルが建ってますが、
これは独立戦争初期の激戦、バンカーヒルの戦いを記念した塔、
バンカーヒル モニュメントです。
一瞬、ワシントンメモリアルの劣化コピー?と思ってしまったのですが、
帰国後に確認してみたら、設計も完成も、こっちが先でした。
つまり、ワシントンメモリアルがこれをそのままパクッた、という事です(笑)。
ここら辺は、また改めて後ほど少し説明します。
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