■なにせ歩かないアメリカ人

さて、ペロ君、今回はアメリカ人と歩行についてだ。

「さいですか」

今回の連載中でも何度か指摘してるように、何せ連中は歩くのが嫌いだ。
夕方の街中を健康のためにジョギングするなら、
日常的に歩いたらどうかと思うんだが、歩かない。

「人にもよるでしょ」

まあね。
だが、月面にまで車を持ち込んだ国民だけに、
システムとして、歩かないようになってるのさ。

「どういう事?」



こんな感じに。

「ああ、セグウェイだっけ?この乗り物」

その通り。
これは8年前に来たときも見た、セグウェイによる現地ツアーなのさ。

「まだやってたんだ」

やってたんだよ。
が、今回、これに参加してるのが現地のアメリカ人ばかりなのに気がついたんだ。

「英語が必須だからじゃないの?」

いや、これ以外にもバスツアーがあるんだけど、
そっちには中国人から日本人、インド人までいろいろなお客さんが居るのさ。
ところが、セグウェイツアーはどう見てもアメリカ人ばかり。

「つまり?」

これ、全く歩かないんだよ。
ホワイトハウスの横にある出発地から、ずーっと、これに乗ったまま。
主な建物の前で、停止はするけど、ガイドさんの説明が終わると、
中にも入らず、走り去っちゃうんだ。
おそらく、最後までこれに乗ったまま、
一歩も自分の足では歩かないんじゃないか。

「あれま。楽しいのか、それ」

わからん。
ただ、楽しいか否かよりも、単純に歩きたくないだけ、
という気がしてならんのじゃよ。
さらには、こんなのもあるし。



「観光バス?いや、なんだこっちの壁面が全部なくなってるぞ」

これは、次回探索することになるアーリントン墓地を巡る巡回バスなのさ。
壁が無いのは、おそらく目的地で一斉にお客さんが降りやすいようにだろう。

「バス?墓地で?」

まあ、半分は観光地って事もあるんだろうな。
私は乗らなかったが有名人の墓の側を通るたびに、
車内放送で案内してるみたいだし。

「そんだけ広大なのか」

それもあるが、単に歩きたくないだけじゃないかなあ、これ。
確かに広いんだけど、左右目いっぱいでせいぜい2.2kmだからなあ。
東京で言ったらせいぜい皇居と同じ、大阪でなら万博記念公園くらいのものだ。
しかも端っこの方はホントに普通の墓地だから、
観光客が見て回るような地区はその半分くらいなものだぜ。

「となると」

やっぱり単に歩きたくないんじゃないかなあ、これ。

といった感じに、アメリカ人の歩行生活に対して
疑問を投げかけたところで、今回はこれまで。


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