中心部の住宅街に居た猫。他にも一匹見ました。野良なのか、放し飼いなのか不明ですが、この面積の島に自由に移動できる猫が居る以上、原生林があっても野生の生物の豊かさはあまり期待できないでしょうね。猫って恐らく哺乳類最強レベルの捕食者なので、これより小型のあらゆる生物は狩りつくされてしまうのです。同じくらいの大きさのタヌキ、ハクビシン相手でもケンカになると負けませんし。



さて、港の入り口まで帰って来ました。右の坂を降りれば港に出ます。朝に出たのは西の入り口、こっちは東の入り口ですが。でもって残り時間は30分前後ほどあり。だったら最初に素通りしてしまって気になっていた場所を回ってみましょう。よって左の道を選択。



ここですね。この駐車場の下に小さな入江があるらしいのです。



これ。泊浦と呼ばれる小さな入江です。岩場だらけのこの島では貴重な砂浜らしく、ここも海水浴場になっています。泊の名からして、例の神社と合わせて古くから人が入っていたのでしょう。細い入り口を通って中に入ってしまえば完全に風波を避けれるこの小さな浦は、現地の案内板によると江戸期の御用船、廻船の避難所、風待ちの場として利用されていたそうな。明治期に入植が始まった時に最初に港が築かれたのもここだとか。なるほど、確かに理想的な泊地ですが、入り口は狭く、小型な船しか入れないようにも見え、実際、間もなく野伏に港が移される事になったようです。

ついでに現地の解説だと、関ケ原後、八丈島に島流しとなった宇喜多秀家はここでしばらく風待ちをした、と書かれてました。何か資料が残っているのか、地元の伝承なのかは判りませんが。



裏の入り口。かなり狭く、水の色を見ると湾内と外で深さが結構変わるように見えます。となると水の流れはかなり複雑だと思われ、操船は難しかったんじゃないかなあ。ちなみ岩の上に建てられた白い柱の向こうは遊泳禁止となっていたので、やはり複雑な潮の流れがあるんだと思います。あと左右から溶岩が湾を取り囲むようになっているので、これ、溶岩流が水蒸気爆発かなんかで吹き飛んだ跡じゃないかなあ。

ちなみに波はキレイに扇状に広がっているので、隠れた岩礁とかは無さそうです。いずれ真っ赤な飛行艇を手に入れたらここを基地にしたいものだと思う。



といった感じでわずか2時間で見れるものは全て見たと思うので撤退に移行します。



直ぐに野伏港が見えて来ました。冬至前後の太陽は直ぐに傾いてしまって好きではないのですが、なぜかこのクリスマスの翌日の日は光の加減がとても美しかったです。

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