さて、今回のオマケ編は船上の悲劇編だよ、ペロ君。

「え、あるの、オマケ編」

今回だけだけどね、とりあえずお題はさる甲板で見かけたこれだ。

「さる甲板ってなんだよ」

詳細は述べられないんだ。まあ、先まで話を聞いてもらえば、その辺りの理由は判るよ。

「さいですか」



「…え?ナニコレ」

と、誰もが思うよね。ただし実際はイスの下に隠すように置かれていた。写真はそれを引っ張り出したもの。誰かの忘れ物にしては変だし、そもそも細い鎖でイスの支柱に固定されてるんだよ、これ」

「怪しさ爆発じゃん」

文字通り爆発するものだと困るよなあ、と思って見ていたらあっさり蓋が開いたのさ。

「あんた、典型的な余計な事やって死ぬタイプだよ」

まあ、今回は無事だったから良しとしよう。で、その中身はこんな感じだった。



「…いや、ナニコレ。最期の答えは待てば海路の日よりあり?」

さるびあ丸、最果ての神津島まで行くと片道12時間コースなので、退屈するお客さん、特にちびっ子とかも出て来るわけだ。

「だから?」

おそらくその対策として、船内アドベンチャーゲームをやってるんだよ。最近あちこちで見る、実際の建物を使った脱出、あるいは宝探しゲームだ。もらったヒントを基に、船内各所に隠してあるメッセージから最期のお宝を探すヤツだ。ちなみに参加料は1000円。

「あ、もしかして…」

そう、その最終お宝箱がこれなのよ。つまり私は何のヒントも無く、いきなり最期のお宝を見つけてしまったのだ。まあ景品を貰うにはこのメッセージをメモして見せる必要があるんだけど。なんか残念感溢れる出会いだったので、もっと奥の方に突っ込んで隠して置いた。

「余計なお世話では」

かもしれん。場所は伏せるが、ここで帰りもしばらく景色を眺めていたら、アドベンチャーゲーム中らしい親子が周囲をウロウロしていたのに、見つけられずに去ってしまった。

「あれま」

ごめんなさいとこの場を借りて謝罪して、今回の旅行記はここまでだ。

「あれま」

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