でもってふと横を見るとこの建物が。…岩田屋って何か聞いたな、と思ったんですが、全国の百万都市に見られる、地元では一流とされる百貨店の一つで、九州北部を代表する高級店ですね。ただし今では三越伊勢丹グループに吸収されてしまっているようです。



左が岩田屋さん。老舗のデパートにしては建物が斬新過ぎるから建て直したのだろう、思って帰宅後に調べて見たら、そもそもここは新しい店舗で、昔は先に見た駅の北にあるパルコの辺りに建っていたようです。博多、今回のビッグバン以前から中心部の建物が変わりまくってるという妙な都市ですね。

ちなみに岩田屋さんのサイトを見ていたら、国民的漫画の主人公、あのサザエさんとマスオさんがお見合いをしたのは当店の大食堂(当然、旧店舗)、と書かれてましたが、私の知る限り原作中に岩田屋の名前は出て来ません。マスオさんは「サザエさん」がデビューした福岡の新聞、「夕刊フクニチ」の連載最終回(1948(昭和23)年6月)で唐突にサザエとお見合い結婚する相手として登場します。この時は何の説明も伏線も無く終わり、後に朝日新聞で復活する時、子供まで出来た状態で東京在住の夫婦として復活するのです。

両者のお見合いの話が出て来るのは新聞連載ではなく、そのずっと後、1955(昭和30)年から少女クラブで1年間だけ連載されたストーリー漫画版、4コマではないサザエさんの方です(単行本では4コマとは別に別冊サザエさんとしてまとめられている)。ここでデパートの大食堂と思われる場所でお見合いするのですが、どのデパートという説明は無し。ただし前述のように二人は福岡時代にお見合いしている事、その当時福岡に大食堂があったのは岩田屋くらいであること、などからウチが会場だった、と自称してるようです。

ついでに言うなら福岡は魚介類名称家族であるサザエさん爆誕の地なわけで、ひょっとして「海底人類アンチョビー」ってサザエさんのオマージュ作品?

さらについでに言うと、私の知る限りサザエさんは連載中断のままなので、正式には未だ最終回を向かえて無いはず。朝鮮戦争のような漫画なのです。



その先でなんだか大きな公園に出る。こんな一等地にこれほどの空間がと驚く。さらに警固公園と言う凄い名前でもう一度驚く。ここで何を警固してるのかと思って帰宅後に確認したら、隣にある警固神社の名によるらしいと知る。じゃあ、その神社は何を警護してるんだと思ったら、どうも旧地名が警固だったようです。




こちらがその警固神社。歴史ある神社のようですが、ほとんど一から建て直されている感じでした。まあこの一帯は空襲で一度焼かれてますしね。



恐らく柱連柱(しめばしら)でしょう。首都圏の神社ではあまり見ないものです。関西より西、瀬戸内海沿岸部から九州北部がこの構造物の本場だと思います。

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