さて、今回のお題はこちらだよ、ペロ君。福岡城むかし探訪館の正面に置いてあったものだ。 「ご当地キャラ?」 だね。ちなみに左は黒田官兵衛孝高、後に如水。羽柴軍団の頭脳の一人だ。ちなみにご当地キャラとしての源氏名は、ふくおか官兵衛くん。頭に被ったお椀に描かれた模様、おとめ座のM58銀河だと思っている人が多いようだが、正しくは黒田家の家紋の巴藤だね。その右は息子にして朝鮮の役と関ケ原前後に活躍した息子の長政くん。源氏名もそのまんまだ。ちなみに、この城を徳川家から預かったのはこっちの長政くんだから初代城主でもある。 「その長政くん、顔がないんですが」 無いんだよなあ。ご当地キャラで顔が無いってのは初めて見た。 「記念撮影用?」 いや背面には回り込めない位置に設置されていたから、これが標準の状態なんだろう。 「人間が抱える根源的な虚無と無常感を表現した?」 どうかなあ、個人的には兜か本体で、あれが長政くんなのだと思うが。下の胴体は使うけど脳は要らないので切り捨てられたんだ。 「あれま」 お次は何気なく取った写真に異常な情報量があったので掲載して置く。 「はい?」 まずは壁にあった薬院でピザで酒房。 「薬膳ピザと養命酒の店?」 と思ったんだが、薬院は地名だった。西鉄の駅もあると後で知ったよ。ついでにその横の窓の英語は通じなくは無いだろうが…どうかなあと思うけど。店の中に隠してあるピザを探して持ち出していいよ、という感じの意味にも取れるよなあ。 「それだけ?」 いや、手前のバスにも注目だ。“天神大名のヨガ・ピラティス”の文字に悩まされた。 「新手のお笑いユニット名?」 惜しいが違う。まず天神大名は天孫降臨後にそのまま大名になった家系の事ではなく、天神地区と大名地区をまとめてしまった名前らしい。 「なんでまとめるの」 全く判らんが、他にも見かけたのでこの地では普通らしい。どう見ても新橋駅前なのに銀座を名乗る店みたいな? 「さいですか」 お次はヨガ・ピラティス。ヨガはインド系の肉弾派宗教というか思想活動であり、その末裔がダルマさんで少林寺拳法で禅だ。だから欧米系の連中がヨガと禅をごっちゃにしてるのは必ずしも間違いではない。でもピラティスは違うだろう。 「淡水系の肉食魚?」 いや第一次大戦後、ドイツ辺りで始まった健康体操だよ。たしか捕虜収容所由来。まさかこんな場所でその名を見るとは思わなんだ。精神的な面を強調し、一種の宗教体験でもあるヨガとは根本的に別物だろうに。これを一緒にしちゃうのはラジオ体操と北斗神拳を通信教育で同じ講座にまとめちゃうに等しいだろう。 「おっしゃってる意味が判りません」 という感じで各種情報に溢れる福岡を感じて、今回はここまでだ。 「さいですか」 |