さて、今回は福岡の自販機事情その1だ。 「さいですか」 昨年、西表島でヤギ料理自販機に衝撃を受けた我々だが、福岡はそんなもんじゃなかった。というか、関門海峡の向こうは自販機文化が進み過ぎてる可能性があると思う。少なくともこの点に置いて東京の自販機文化は児戯に等しいレベルだとすら言える。 「さいですか」 まずはこれ。福岡駅で見た自販機だ。 「…え?ナニコレ」 海鮮丼系の自販機。ちなみに一番安いサーモン丼で2000円からだ。チョーブルジョア用自販機だと思った。 「ええええ。出て来てすぐ食べれるの?だったら高速のサービスエリアとかに置けばいいのに。昔懐かしいハンバーガーとかカレーの自販機とか絶滅しちゃったし」 いや、残念ながら魚介類のみでゴハンは付いて無いんだよ。ちなみに保冷パックに入って出て来るらしい。 「へえ」 さらに言えば、左の1000円ボタンは一種の海鮮ガシャで、1000円で何が出て来るかはお楽しみらしい。 「世界一豪勢なガシャじゃん。ソシャゲに課金なんかしてる場合か」 だよね。ちなみに大吉、中吉、小吉とあって、大吉はミニクロマグロ丼、または特選海鮮丼らしい。もっともゴハンは無いので、それって刺身の盛り合わせでは…という気もするが。 「でも豪勢だ」 当たればだけどね。ちなみに小吉はイカの沖漬、しぐれ煮などらしい。あと何故か知らんがガシャを引いたら結果を写真に撮ってこの会社の名前のハッシュタグ付きでSNSに投降してね、と書いてあった。 「なんで?」 全く判らん。ちゃんと当たりは入ってるよ、噓じゃないよ、という遠回しのメッセージかなあ。 お次はツンドラを名乗るロシア料理自販機。こちらはピロシキにボルシチを販売中だった。ちなみに説明を読むとツンドラという名前のロシア料理屋があったらしい。そのレシピを継承しているとか。こっちはもう少しお手頃な価格になってる。 「これこそ高速道路案件じゃん」 だよね。ただしこれも冷凍食品らしいが、電子レンジがあればその場で食べれるし。あるいは九州の高速道路では既に常識なのかもしれぬ。走ったことないから判らんが。 「これはちょっと東京にも進出して欲しいね」 だよね。ただこれまた福岡英語が並んでいて、ピロシキがRUSSIAN BREAD、さらにグランマの味だそうだ。 「…福岡英語…」 まあロシア料理に英語を使うなとは言わんが、中に具が入ってたらブレッドでは無いと思うよ、オジサンは。英語でBread and waterと言えば清貧とか、パンと水のみでなんとか生きてます、ってな意味だがBreadにピロシキもありなら栄養十分どころか太っちゃうだろう、それ。 最後はこれ。あじフライといかしゅうまいの自販機。ちなみに例のバスターミナルで撮影したんだけど、後に市内各地で目撃する事になる。多分福岡市民の皆さんにとっては常識なんだろう。 「ホントになんでもあるな」 ちなみにこの魚屋三陽さんは食堂も営業していて、そちらもあじフライが売りになっていた。ついでに言えば本社はあのラーメンのエルサレム、長浜にあるらしい。 「なんで」 その辺りは長浜巡礼の時にまた少しふれると思う…多分。 「これは福岡英語は無いんだ」 無いね。その変わり販売機の名前が「ど冷(ひ)えもん」、イカす仲間たち、アジな海賊船と言う文言が所狭しと並んでいたが。 「…再度確認するけど、福岡の事好き?」 大好きだとも。という感じで今回はここまでだ。 |