さて、表門橋を渡ってすぐに入場券売り場がありました。ここから先の城内、さらに入り口横にある博物館&表屋敷の復元建築、そして昨日見た延々と続く白壁の中の庭園、玄宮園、それぞれに入場料が掛かるのですが、セット券で買うと1200円でした。ちなみに朝の8時半、開城直後にやって来ており、他にお客さんはナッシング状態。

券を買う時に初めてですか?と聞かれたので肯定すると、ではすぐ横の博物館から見なさい、でないと地獄を見る羽目になりますよ、とアドバイスされる。実際、城内一周をやるならここに戻って来る事はないので、それが理想ルートなのですが、この博物館&復元建築が凄まじい情報量で見学に予想外の時間が掛ってしまう事態に。嬉しい誤算とも言えますが、その結果、せっかく朝一で来たのに天守閣に上がる頃には修学旅行生が殺到する時間帯になってしまい、ちょっと悲惨な事態になるのです…。まあ、仕方ない事ではありましたが。



というわけで、この博物館に。独特の雰囲気なのは、かつての表屋敷を再現してるからで、奥の方は当時の木造建築を一部再現しています…と聞いてはいたのですが、この復元部分が想像以上に凄かったのでした。詳しくは後ほど。

この博物館、1987(昭和62)年の建築なんですが、鉄筋コンクリート造の博物館部分と、かつての表屋敷を復元した木造建築の融合体となっており、なるほどバブル期の博物館だと言う豪華さ。そして実に見事な施設でした。バブル景気、悪い事ばかりでも無いんですよ(笑)。



入り口を入ると広々とした広間に。コインロッカーがあったので、少しでも荷物を軽くしたい筆者としては利用させてもらう。この後も一日中歩き回るのは決定済みなので、疲労は可能な限り抑えたいのでござる。



その広間のすぐ先に、なんだか広いガラス張りの劇場のような部屋があるので入って見ると…



ガラスの向こうに能舞台がありました。

現在の博物館兼表屋敷は全て再現建築ですが、この能舞台だけは江戸期の建物で、明治以降、先に見た護国神社に移築されていたのを、博物館の完成に合わせて再度移築したもののようです。ただし1800(寛政12)年と、江戸期と言ってもほぼ末期の建築で、恐らく一度建て直されてるんじゃないでしょうか。

劇場風の部屋の対面にあるのは、実際にここで能の上演が行われるからだそうな。それ、一度は見てみたいですね。

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