さて今回は仙台駅の近所、広瀬通り沿いで見たビルがお題だよ。

「さいですか」

とりあえず、これだ。まずは裏側から。



「ビルの上に…何かある?」

あるね。細かい部分を目をつぶれば、伊勢神宮を由来とする神明造りの社殿に見える。

「つまり?」

神社の建築様式だ。

「ビルの上に?」

いや、ビルの上の神社って結構あるんだよ。
都内でも屋上に出れる建物では結構ある。ただし、大抵は小さな祠といったもので、ここまで盛大なのは初めて見た。中国本土ではビルの屋上に巨大な宮殿みたいな建物が乗ってることがあり、おそらく道教廟だろうと思うんだけど、日本では初めて見た。

「へー」

なんらかの宗教団体かな、と思って表に回ってみると…



こうなる。

「普通のビルじゃん。あれ、となりには教会もあるんだ。宗教銀座だね」

いや、隣の教会も 同じ施設だった。

「…はい?」

この教会も、神社が屋上にあるビルも同じ管理者なんだ。

「…社長がチョー絶対神で一にして全?」

いや、結婚式場なんだよ。

「ああ、なるほど…」

日本人にとって宗教というのがどういうものか、よく判る施設だ。というか、東アジア的でもあるな。インドから西でこんな事やったら下手すりゃ殺し合いだろう。

「すごいね」

すごいのさ。
ちなみに私はこれは日本人の美点だと思ってるよ。神様のために他人を殺す馬鹿が世界には多すぎるからね。結婚式に利用するくらいでちょうどいいだろう。

「さいですか」

という感じで、今回はここまでだ。

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