というわけで、旅行記二日目は仙台を出て日本三景の一つ、松島に向かいまする。ちなみに筆者はこれが日本三景初訪問でもあります。

大筋の位置関係は図の通り。
大和朝廷の支配区域の北限、多賀城のあった多賀城市が仙台のすぐ北に、その先には東北の鎮守、塩竈神社で知られる塩竃市があります。その北側にあるのが今回訪れる松島の観光拠点、松島海岸駅で、住所の上では宮城郡松島町となっております。

ちなみに多賀城市と塩竃市は完全に仙台の衛星都市であり、距離的にもほとんど仙台と一体化してる感じがあります。両市を合わせると人口は11万人前後あり、これを加えると仙台の都市人口は120万前後まで増えるため、日本の人口第9位の広島市とほぼ並ぶのですが、それでもあれだけの都市規模にしては少ないよな、と思うところ。やはり不思議な街です。

余談ですがブルーインパルスの本拠地、航空自衛隊の松島基地は湾の東側にあります。予約制で見学も可能と聞いて、問い合わせて見たら一月前ですでに満杯です、と言われて断念。他に娯楽が無いのか宮城県の皆さんとも思いますが、人気なんでしょうね。

ついでにブルーインパルス(Blue impulse)、直訳するなら憂鬱な出来心、悲観的な衝動、となんとも性根が腐った文学青年的な命名をなんでやったのか、そもそも日本の航空自衛隊の展示飛行チームの名前がなんで英語なのか(そして海軍ではなく空軍がなぜ英語でBlueを名乗るのか)、誰か一度でも突っ込んだ関係者はいるんだろうか、と長年思ってるんですが、どうなんでしょうか。

ちなみに松島湾は南岸と島の一部は塩竃市に属し、少なくとも昭和に入るまでは松島観光の拠点は塩竈でした。実際、松尾芭蕉が船で松島めぐりに出たのは塩竃からです。なので、当初、どちらから行くかに迷ったんですが、現代の常識にしたがってとりあえず松島海岸駅を目指すことにしたのでございます。芭蕉も塩竈からの船を一度降り、一帯を歩き回ってますしね。

そこからさらに東に向かうと石巻市なんですが、この仙台と石巻を結ぶ一帯から、石ノ森章太郎、大友克洋、荒木飛呂彦と日本の漫画史上に巨大な影響を与えた漫画家さんが三人も出ています。偶然にしては凄いメンバーだな、と言わざるを得ませぬ。

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