GT系レーサーのNSX軍団の写真も。あまり詳しくないし、前回、軽く触れたので、今回の解説は無しで。 こちらはアメリカのフォーミュラーレース、インディカーの展示。 この訪問直前に佐藤琢磨選手がホンダエンジンでインディ500二勝目を上げる、という日本人ドライバーとしては奇跡のような結果を出していたのですが、残念ながらその辺りの展示は無し。 展示の車は2004年にホンダエンジンが初めてインディ500で勝った時の車、バディ・ライス(Buddy Rice)の15号車。 ちなみにこのライスもちょっと変わったドライバーで、インディカーでは通算3勝しかしてないのに、その内の1勝がインディ500という人。しかもその3勝はこの2004年に集中していて、それ以外の年には一度も勝ってません。インディ500ってこういった面があって、F-1の最高峰とされるモナコなどに比べると、意外な人が勝っちゃう事が結構あるんですよ(モナコもまれに何でまた、というドライバーが勝つことがあるが、それでも10年に一度以下の確率だ)。 2005年のホンダのインディ用3000cc V8エンジン。620馬力前後出ていたとされます。 この時代はホンダ、トヨタ、シボレーと三社もエンジン供与していたのですが、この2005年はホンダがエンジン製造部門でチャンプを獲ってます。余談ですが、F-1では出たり入ったり落ち着かないホンダですがインディカーでは1994年に参戦後、2020年まで途切れず参戦中です。途中、2006年から11年までの6年間はホンダだけのエンジン供給という時期もありました。 レーサーバイクで、前回紹介してなかった1986年型エルフ3 ホンダ。 フランスの石油会社、エルフが組織したレーシングチームが開発、1986年のGP500に投入して来た“ビックリドッキリ メカ”がこれです(笑)。 ホンダの異色作、NS500の楕円ピストンエンジンを供与されたGP500クラスマシン…というだけでなく、前輪後輪ともに片持ちアーム、ホンダ式に言えばプロアームとなっています。1980年代以降のホンダの看板技術、片持ちスイングアームの元祖がこのエルフのマシンで、基本的な特許はエルフが持っており、これをホンダが買い取ったはず。 ただしホンダはある程度冷静だったので(笑)、後輪のみを片持ちにしました。最初に投入してきたのは鈴鹿の8時間耐久で、これはタイヤ交換がある以上、片側の支柱、アームが無いのは大きなメリットになると判断されたからです。まあ、そこまでは判るのですが、以後、これはホンダの看板技術になってしまい、タイヤ交換の無いGPマシン、市販レーサーのNSR500Vなどにも投入されてきます。人気の高かった市販の2スト 250t NSRなどもそうですね。この辺りは正直言って、カッコいい以外のメリットは無かった気がしますが… ちなみにヤマハも片持ちアームを後にレーサーに投入してくるんですが、あれ、特許侵害やってたんじゃないかなあという疑惑が…。 そこにホンダの素敵エンジン、楕円ピストンのNS500のエンジンを積んじゃったんですから、間違った未来から来た道に迷った最先端マシンとなっていたわけでした。間違った最先端だった結果、実際のGP500レースでは7位が最高順位に終わりますが…。 でもって楕円ピストンエンジンの本家、NR500の写真も載せておきます。 このバイクも一見すると普通のレーサーのように見えるのですが、よく見ると、んんんんんんんん?な部分だらけという素敵なマシンです。詳しい話は前回にしたので、今回はパス。とりあえず面白いんですが、私はあまり好きでは無い車体でもあります(笑)。 |