さて、今回のお題は牛だよ、ペロ君。
「はあ、牛ですか」
それがこれだ。例のロープウェイの途中駅、道教廟の手前にあったもの。
「え?牛?」
もうちょっと近づくとこうだ。
「ああ、牛の置物ね。で、これが?」
いやこれ、ゴンドラの通過ルートの真下にあるんだよ。
「それが?」
当然、危ないから人は通らない。そして真下にある以上、ゴンドラの横の窓から普通に外を見てたのでは絶対に気が付かない。
前後の窓からやや乗り出すようにして見ると初めてその存在に気が付くんだ。
「…誰にも見られない牛?」
まあ、注意してゴンドラに乗ってれば気が付かなくもない。また、すぐ横を散策道が通ってるので、そこから多少は見えるはずだ。でもまあ、普通は気が付かないだろう、これ。
「なんでそんな場所に?」
全く判らん。しかもこれよく見ると全部が同じものでは無く、少なくとも3種類が確認できるから、型から起こす量産品にしても妙に手間がかかってる。ついでに色分けされてる意味も分からん。
「宗教的な意味が?」
うーん、道教に牛を大切にする文化は無い気がするぞ。というかヒンズーと違って動物信仰はあまり見ない。
「じゃあなんで?」
全く判らん。あえて言うなら……キャトルミューテーション対策のデコイ?
「言ってる意味が判りません」
まあ、とりあえず、微妙な謎を残しながら、今回はここまでだ。
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