さて、台湾三日目、観光としては二日目の本日は、前回未訪だった台湾を代表する観光施設、故宮博物院を訪問します。
前回の訪問時は館内撮影禁止だったのが、その後、解禁されたためなんですが、結論から言ってしまえばここもガッカリ系台湾の一つでした。まあ、期待が大きすぎた、というのもあるんですが、少なくとも東京上野の国立博物館と比べても大した事は無く、大英博物館、スミソニアンのアメリカ館と比較したら完全にショボいです。

ついでにこの日、偶然訪問する事になるもう一つの観光名所、中正紀念堂もチョーガッカリでしたから、九份(チウフェン)も含めて、台湾の有名観光名所はどうもガッカリだ、という感じです。例外は士林夜市くらいですかね。ただし、それ以外の部分が異常に面白いので、個人的には台湾をとても愛しておりますが。

その故宮博物院は夜市で有名な士林地区の東の外れ、山の麓にあります。すぐ南には台湾の虐殺魔王、蒋介石総督の自宅だった士林官邸があり、その邸宅跡から山を挟んだ南側には台湾の国防部(日本の省にあたる)と空軍と海軍の軍司令部があります。なぜか陸軍司令部だけは全然別の場所なんですが、とりあえず国防の中枢、総統官邸、そして台湾の至宝というべき宝物を集めた故宮博物院は、台北市街から基隆川を挟んだ対岸の丘陵地帯に集まっているのです。そして海外からの要人なども宿泊する台湾を代表する高級ホテル、圓山大飯店もその丘陵部の端に建てられています。

…明らかに戦争を意識してるでしょう、この配置。おそらく士林官邸、圓山大飯店、そして国防部と空海司令部の背後の丘陵部はシェルターになってるはずで、最悪、台北中心部が爆撃を受けても、その被害地からなるべく離れるようになっています(ほとんどが1950年代前半の設立なので中国の核武装前、よって通常爆撃を想定してる。当然BM(弾道ミサイル)も想定外。核攻撃を想定するならもう20qは市街中心部から離れるべきだろう。地面の下に潜ってしまえば大抵の核攻撃には耐えるが、その後がどうしようもない)。
また地図を見れば判るように、松山空港からも近く、いざとなったら、速攻でここから逃げるとか考えてたんじゃないかなあ、総統閣下。

が、総統官邸や政府高官の住宅が周辺に集まっていて、さらに台湾を代表するホテル、圓山大飯店がここにあるため、士林東部は現在、台北市を代表する高級住宅街となっています。まあ、西部は夜市で有名な一帯で、極めて庶民的なんですが。といった辺りを把握したうえで、さっそく行ってみましょうかね。
 


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