■根っこで発泡
というわけでペロ君、今回のオマケは沖縄の三大名物、
海、シーサー、そしてルートビアと言われているあれだよ。
「いや、そんな事を言ってるのあんただけ」
ちなみに直訳すると根っこのビールだが、これはリコリスやショウガ、
そういった根っこの部分を原材料に使ってる炭酸飲料だ。
「さいですか」
これをビールというのはアメリカ大陸英語で、連中は根っこ類から造られた炭酸飲料に
なぜかビールと命名するんだ。未だに理由は知らんけど。
ジンジャー・エールも、ジンジャー・ビールの別名を持つしね。
まあ、エールも日本人言わせればビールと何が違うねん、という発泡アルコールだし。
そもそも英語ってアルコール系の固有名詞が多すぎるんだよ、
麦の発泡酒だけでビール、エール、ラガー、とあるが、どれも一緒じゃないの、と個人的には思うしな。
さらにウィスキーに、バーボンにワインにジンにリキュールと来たもんだ。
「さいですか」
日本語の場合、完全に固有名詞として成立してるアルコール飲料は、
酒、焼酎、どぶろく、後は近年になって泡盛が加わったくらいなもんだろう。
どんだけ西欧文化圏の連中は酒好きなんだ、といつも思う。
「もう帰っていい?」
まあ待て。
アメリカ旅行記以外で、ルートビアを取り上げられる唯一の地上の楽園がこの沖縄なんだよ。
ここでは多くの観光客の皆さんが知りたいであろう、
現地でのルートビア購入法を簡単に解説して置こう。
まずはこれ。
私の知る限りでは唯一の国産ルートビア、沖縄のオリオン社が製造してる500mlペットボトル。
自販機などで最も入手しやすいルートビアだろう。ちなみに大抵、100円で買える。
「さいですか」
これは自販機で売られてるのが主のようで、この黄色い自販機を見たら、ほぼ90%以上の確率で入手可能だ。
この自販機は目立つので、車で走っていてもすぐ見つけられるだろう。
ちなみに沖縄の田舎と言っていい、今回の宿泊地、
残波岬周辺だけでも3台の販売機があり、毎日好きなだけ、購入できた。
俺はこのまま幸福によって死ぬんじゃないかと不安になったよ。
「お医者さん、死因欄の記入に困るだろうね」
ちなみに、最近は首都圏周辺にもこのオリオンの販売機、進出してるんだけど、
ルートビア含有率は極めて少ない。誠に遺憾ながら、せいぜい2割だろう。
私の知る限り2018年12月現在、首都圏のオリオンの販売機にルートビアが確認できたのは
銀座というかほとんど築地の近くの販売機に一つ、後は横浜桜木町西の路地に二つだけだ。
2017年までは他にも東京の神田に一台あったんだけどね。無念…
「さいですか」
そしてこちらは世界標準とも言えるA&Wのルートビア。
アメリカだともう一つ、DAD'Sというメーカーのも多いのだけど(後はウォールマートなどのプライベートブランド)、
沖縄に入って来てるのはA&Wだけのようだ。
「さいですか」
味はオリオンよりあっさりしてるが、まあ、世界標準だろうね。
これは意外に自販機には入って無く、スーパーなどで買うか、あるいはお店で飲むかが主のようだ。
後で見るように、そのものずばりのA&Wのお店が多数、沖縄にあるしな。
「幸せ?」
そりゃもう、とっても。
ただし、例外もあって読谷周辺で見かけた、この怪しい(笑)青い自販機だと、
かなりの確率でA&Wのルートビアが入ってた。
こんな感じに。これもほぼ100円で買える。
「…ルートビアと同じ段、右端の飲み物は何?」
あ、これは帰宅してから気付いた謎の飲料だ。これも飲んで置けばよかったが、
そんなもの気にしてる余裕は無かった。
なにせここで少なくとも一年分のルートビアを摂取する気だったからね。
「さいですか」
で、スーパーなどでは、このようにケースで大人買いできる。
「買ったのかい。…って、のし紙付き?」
いや、これは今回お声を掛けてもらったK山さんからお土産でいただいたものだ。
いろいろお世話になった上に、ホントにありがとうございました。
「持って帰ったの?これ」
当たり前だ。そのためにはあらゆる手段を講じたよ。
現地で4本ほど飲んでしまったが、残りは全て持ち帰った。
おかげさまで、帰宅後もしばらく大変幸福でした。
「さいですか」
といった感じで、今回はここまで。
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