■さらばインド また会う日まで

というわけでインド初訪問旅行記はこれにて終了です。
初めてのインドの感想は、これはもう完全に異文化であるなあ、でした。



これまで訪問した東アジア(タイも含む)は中華文化圏であり、
さらに現在は強い日本の影響下にあるため、
異国と言っても、まあ多少ルールが違うだけで理解は可能だな、という世界でした。
アメリカ、イギリスはそこから日本が影響を受けた国ですから、これも理解が困難、というほどの懸絶はありません。

が、インドは別でした。
あの国は完全に、何から何まで異文化です。
日本という国に産まれ、21世紀初頭にそこで暮らしてる人間にとって、完全な理解は不可能でしょう。
今回は、kobikkyさんというクッションを挟んでの対峙だったので、私のショックも少なかったのですが、
最初から個人戦で全力勝負となっていたら、狼狽するばかりで何もできなかったかもしれません。
だいたい10分に一回、なんなんだこの国は、というショックが向こうから楽しそうに歩いて来やがる、という場所です。
普通の神経の日本人には耐えられないでしょう(笑)。

いやはや世界はまだまだ広いな、と痛感しました。
おそらく中央アジア、イスラム圏、そしてアフリカ、南米あたりはさらに強力な異文化圏だと思いますが
(個人的にはロシアも怪しいと思ってるのだが)
それらの国にもいずれは行って見たいものです。

インドは好きか、と聞かれれば、キライではない、インドは面白いか、と聞かれれば死ぬほど面白い、
今度インドに個人旅行に行こうと思うんだけど、と聞かれれば、
悪い事は言わんやめて置け(笑)、というのが私の現在の感想です。

個人的には最低でも、もう一回デリー地区を、そしてできるならイスラム圏の外、
南のコルカタ(カルカッタ)辺りも一度は訪問してみたいと考えていますが、さてどうなるか。



インドは間もなく中国を抜き、世界最大の人口の国となり、
その人口を背景に経済的に強力な国になりつつあります。

2017年でGDP(国内総生産)がイギリスに次ぐ世界6位で、
もはや上に居るのは、アメリカ、中国、日本、ドイツ、イギリスの5か国のみ、
そしてイギリスは数年内に抜かれると見られてます。
インドは間もなく世界ベスト5の経済大国になるわけです。

が、その中身はというと、正直、お粗末でした。
アメリカ、日本、イギリスはもちろん、韓国、中国、よりも国家としての成熟度ははるかに下で、
タイとかろうじていい勝負、というのが私の感想です。
日本のレベルに国全体が達するのは、どんなに速くてもあと50年かかるでしょうし、
今のままなら永遠に追いつくことは無いでしょう。

こうしてみると経済指標による国の格付けってのも微妙だなあ、と改めて思いました。
実際、私が訪問した中で、先進国と言っていい文化、文明レベルにあったのは
アメリカ、日本、イギリスだけで、イギリスは狂乱物価と人間の活気の無さで既に死んでましたから、
日本のような活気があって成熟度も高い、という国は他にはアメリカしか私は知りません。

あと30年もすれば、韓国、台湾がこの辺りに追いつて来るのではないか、と思ってますが、
とりあえず現在の時点において、日本というのは極めて成熟した国なのだ、と改めて思いました。
この国に生きる、というのは地球規模で見た場合、かなりの幸運の部類に入ると思われます。
といったような感じで、今回も海外に出ることで改めて日本について考える、という興味深い旅でした。

最後に、この魅力的な旅行にお誘い下さり、現地ではお世話になりっぱなしだったkobikky さん、
そして車内から写真を撮ってると速度を落としたり、遠回りをしたりしてくれた運転手さんに
深く感謝して、この旅行記を終わりにしたいと思います。


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