■超階段
あれが入口のようです。
左にアグラセン キ バオリという名前が見えますが、とりあえず進みましょう。
(ここの英字表記はUgrasenだが通常はAgrasen
とされることが多いと帰国後確認)
中に入るとなんだかたくさんの人が座ってる。
あの先は階段?とりあえず行って見ましょう。
おおおおお、なんじゃこりゃ。
これ建物ではなく、巨大な地下施設、穴を掘って階段を付けたものです。
一体全体、なんのためにこんなものを…と思って周囲を探すとようやく案内板を発見、
幅15m、長さ60mのこの地下施設は乾季に備えるための貯水設備だったとの事。
深さの記述が無かったのですが、各アーチ部が一階建て分くらいの高さがあるので、
ビル6階建て分くらいの高さがあります。それが直線の階段となっているのです。
地下鉄新お茶の水駅のエスカレーターか、というのが最初の個人的な感想でした(笑)。
ただし一種の宗教施設を兼ねていた、という話もあり、
そんなものがあったのか、と初めて知る。
ちなみにこれだけの構造物なのにその来歴はほぼ不明で、
おそらく現在の建物は古代からあった宗教施設を再築して、
14世紀に造られたものらしい、との事。
となるとこれもムガール以前のイスラム遺跡という事になります。
そしてここは底まで降りれます。
階段は結構急なので、足元注意です。
おおおお、なんかすげえ。
かなり壮大です。こういった地下建造物は初めて見たので、ちょっと感動。
ここは1960年ごろ、遺跡として整備が始まり、以後、雨季でも水が抜かれてしまってます。
水が入ってる状況も見てみたかったですが、現在は全く貯水は行ってないようです。
これが水没してたらラピュタだなあ、と思う。
ちなみに水を入れる場合、この位置辺りまで水没させてる写真が残ってますから、
建物の大半は水の底、だったようです。
ついでに周囲の壁の一番上の部分は近年になって修復されたもので、オリジナルではありません。
でもって帰国後に確認したらバオリ(baoli)というのは階段井戸の事のようで、
デリー地区内には複数のバオリが残っていて、一部には現在も貯水してるみたいです。
ほとんどのバオリがこういった神殿のような構造になってるそうですが、
そもそもはインド・パキスタン方面に多い階段井戸が大型化したものらしいです。
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