■鳴らしてチョーダイ

さて、デリー周辺は南方アジアではおなじみ三輪タクシー、
トゥクトゥクが走り回ってる地区だったんだよ、ペロ君。

「インドでもトゥクトゥクっていうの?」

正確な所は知らんが、タクシーの運転手さんに聞いたら、
ああ、トゥクトゥクね、と応じてくれたから、少なくとも通じる単語だ。

「で、それが?」

問題はその車体後部だ。
そこにはさまざまなメッセージが込められていたんだ。

「…はい?」



こんな感じに。

「ええと、左端が時速は40qです、真ん中が車間距離を取れ?」

だね。インドでも40q/hあたりが安全運転の目安らしい。
注目はその下だ。

「ああ、なんか小さく書いてあるね。…ホーン プリーズ?」

警笛鳴らしてね、ということだね。

「…何で?」

トゥクトゥクは、ご覧のように後方視界がゼロなんで、
なんかあったら後ろから警笛鳴らして警告してね、という事らしい。

「へー、なんか面白いね」

ところがそんな事言わなくても連中は鳴らしまくるんだよ、警笛。
金払って買ったんだから、使わなきゃ損ね、とばかりにデリーは警笛で溢れてた。
この点、中国よりヒドイ国は初めて見たぞ。

「さいですか」

で、この後部メッセージもいろいろあったりするんで、せっかくだから見て置こう。



「ストップ ホーンプリーズでSAOKM?」

警笛を止めてちょうだい、という表示は旅行中にこれしか見なかったので貴重だろう。
右端の謎のアルファベットはSpeed 40 km の略だね。

「オレは40q以上出さねえよ、警笛鳴らすな、ってこと?」

なのかなあ。詳細は不明だが。




こちらは、車間距離を取れ、とのみあるのモノ。

「いろいろあるんだね」

あるんだけど、何度も書いてるが街中のインドの皆さんに英語は通じないんだ。

「…どういうこと?」

これ、一種のファッションじゃないかなあ。
日本人がカッコつけて変な英語を書き込みたがるような。

「そうかあ」

いや、判らんけど、ホントに必要ならヒンディー語の併記があると思うんだよ。

「そうかあ」

まあ、ここら辺りは謎、としておこう。
とりあえず今回はここまで。


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