■豊かな平
というわけで、中島公園にあるこのステキな色の建物、豊平館へ。
豊平と書いて「ほうへい」と読むそうで、何の宗教施設だよ、と思ってしまいましたが、
そもそもは官営のホテルとして建てられたもの。ああ、そういった方向のカッコつけね…。
明治14年(1881年)の明治天皇行在所、つまり宿として使われたのがデビュー戦だそうな。
築135年を超える建物とはいえ、移築の上、かなり手が入ってしまってますが、それでも見ごたえはありました。
ちなみに札幌はサイパンなどのマリアナ諸島から遠すぎてB-29が到達できず、
第二次大戦中、空母艦載機による空襲を受けただけで済んだため、本格的な都市爆撃を受けてません。
そのためか、こういった古い建築が意外によく残ってます。
B-29の戦略爆撃をうけなかった街としては京都が有名ですが、この北の大都会、札幌もそうなのです。
(空母艦載機の爆撃と言っても機銃掃射、急降下爆撃レベルではなく、
アヴェンジャーに爆弾積んで水平爆撃とかやってたんだけど)
ついでに明治になって以降、一度も大地震が無かった街でもあり、
一度も町全体が壊滅するような災害を受けてません。
そういった意味でもちょっと特殊な都市ですね。
さて、朝の9時ちょうどですが、豊平館の裏にある近代的なビルから入場が可能となってました。
入場料は300円ほど。
しかし、いい色ですねえ、これ。
入って最初の一階大広間。
かなりキレイに再建されており、いい感じの雰囲気です。
ちなみに一番乗りかと思ってたんですが、先客が居ました。
一階正面から見て右奥の部屋。
ホテルの客室には見えませんから、食堂かなんかで使われたところでしょうか。
ちなみに奥に見えてる暖炉、大理石のように見えますが、実は漆喰で、
上からそれっぽい塗料を塗ってあるのだとか(笑)。
これは再建費用をケチったのではなく、最初からこうだったそうな。
他の部屋もなかなかデラックス。
ちなみにここ、貸室もやっていて営利目的以外の使用なら1時間500円から利用可能だとか。
(広い部屋ほど高くなり広間だと3300円)
…首都圏だと、コスプレ好きの皆さんが押しかけそうな気がしますが、
さすがに北の大地は静かで、この日はどこも普通に公開されてました。
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