■ダグラス時代



さて、お次はダグラスVC-118 ザ インディペンデンス。
C-118はDC-6の軍用版ですが、これも実際は民間用の機体からの改造です。
ただしその後の大統領専用機と違って、エンジンにまで改造が行われており、
水メタ噴射を付けて離陸時の出力を上げるみたいです。

1947年から1953年までトルーマン大統領が使用してました。
1953年5月退役なので、微妙なところですが、おそらくエアフォースワンの
コールサインは一度も使わないままの退役の可能性が高いです。

ちまみにインディペンデンスの名は独立記念日にちなんだ、
とかではなくトルーマンの出身地の名前だとか。
トルーマン引退後は政府高官用機として使われ、1965年に引退、この博物館に寄贈されてます。
現在の塗装は1978年ごろ、この博物館で機体のレストアをした際に、
大統領専用機時代の状態に再現したものでオリジナルではないようです。

後の大統領専用機の標準となる青と白の塗装が最初に施された機体ですが、
これはダグラス社の提案で、アメリカの国鳥、白頭ワシをイメージしたものになっており、
よく見ると機首部の塗装はクチバシ、コクピット横の窓が目の中の瞳になってます。
タイの格安航空会社などが同じようなクチバシ塗装やってますが、元祖はこちらです(笑)。



入り口に立つと、内部になんだか色んな機材が見えてますが、
この機体はレーダー装備も強化されてるらしいので、その関連ですかね。



コクピット。
時代を感じる操縦桿で、なるほどダグラスのレシプロ旅客機だ、という感じですね。
よく見ると窓の所に灰皿まであるし(笑)。



この時代ですから、航法士席もあり。
計算尺や、航路を記入するための定規などが展示されてます。
奥は無線機?



こちらも機体前部は狭い部屋が多く、この辺りが下っ端さん用かなあ、という感じです。


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