■アイゼンハワー世代のスーパー コニー



さてお次はロッキードVC-121E コロンバインIII。
IIIなのはアイゼンハワーが利用する3機目の機体だったかららしいです。

優美なスタイルで人気の高いロッキード スーパーコンステレーション、
いわゆる“スーパーコニー”の軍用版がC121なのですが、
これまた旅客機からの改造であり、通常のC-121とは異なります。
ちなみにこの時代は予備機も無し、単独運用だったのでVC-121はこれ一機だけです。

アイゼンハワー大統領の専用機で1954年から1961年まで利用され、
その引退後は、1966年まで政府要人機として運用されて退役、
その後この博物館に寄贈されたとされてます。

ちなみにコロンバインの名は後に学校の銃撃事件で有名になる地名ではなく、
コロラド州の州の花から取ったもので、どうも奥さんがコロラド州出身だったらしいです。
ついでにアイゼンハワーの天敵にして、全アメリカ陸軍軍人が嫌いだった男(笑)、
イギリスのモントゴメリー将軍がアメリカを訪問した時にも、この機体に乗ってるそうな。

ついでに1962年まで大統領専用機として運用されたといっても、
実際は1958年からは先にちょっと触れたVC-135(通常の707を使用した機体)の運用が始まっており、
アイゼンハワーはこちらも利用してます。
ちなみに次の大統領であるケネディも、先見たSAM26000が登場するまでの1年間は
このVC-135を利用していたようです。



この機体、大統領専用機としては最後のピカピカ無塗装のものでした。
よく見るとリベットにワックスが残っており、ジュラルミンむき出しでも、
徹底的にワックス掛けると、かなりツルピカになるみたいですね。
というか、このサイズの機体のワックス掛けって、かなりの悪夢だよなあ…



コクピット。
レシプロ機ですから、ジェットの707ほどでは無いものの、それでも計器類とスイッチ類はそれなりの数があります。
つーか、微妙にシートが安っぽいな。



機首部の部屋。
これもやや下っ端系の皆さん向けですかね。


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