■地下深くに潜むのだ
そのミニットマンミサイル発射基地の模型。
ああサンダーバード秘密基地じゃないか、と思った人は多いと思います。
地上にあるのは左側の家屋だけで、
実際はそこからエレベーターで地下に入ったところに全ての施設があるわけです。
上で見た発射管制室は建物下の右側、黒い二本の通風筒がある部屋で、
その右の長細い筒部がミサイルの入ったサイロとなっています。
実際は一つの管理棟で10基前後のICBMの管理をしていたようです。
これら全てが地下にあるのは冬でも暖かいから暖房費が浮くからでは無く、
敵の核ミサイルの攻撃を受けた後も反撃能力を維持するためですね。
ノースロップグラマン製 防衛支援計画(Defense Support
Program/DSP)人工衛星。
アメリカが1970年から運用してる監視衛星で2007年までに
何基もが打ち上げられ地球表面の監視を続けてました。
ちなみに2008年以降は別の計画に引き継がれ、現在は運用されておりませぬ。
敵のICBMなどの先制攻撃を探知するための衛星で、
発射の際の強烈の火炎の赤外線を捕らえられるセンサーを積んでいたとされます。
が、定点監視のため、静止軌道に投入されており、かなりの高度(3.6万q)ですから
1980年代あたりまでだと、どこまで精密なデータが得られたのかなあ、という気がしなくも無く。
静止軌道にある以上、最低でも4基は必要なはずで、さらには潜水艦からの水中発射弾道ミサイルなども
捕らえられたのか、気になる所です。
水上からなら太陽反射が最大になる晴天の赤道上で撃っても探知できるのだろうか、
赤外線以外のセンサーも積んでいたんだろうか、など気にはなりますが情報は無し。
写真はその最終型の地上テスト用の機体で、
2010年にノースロップグラマン社から寄贈されたものらしいです。
これも世界中の博物館でおなじみ、1957年に打ち上げられた、
ソ連による人類初の人工衛星スプートニク1号。
これによってソ連のロケット開発が予想よりはるかに進んでる事を知ったアメリカはパニックになるのですが、
実はこれはソ連のハッタリで、連中はこの段階で再突入技術を確立してませんでした。
つまり宇宙空間までは飛ばせても、その後、大気圏に突入させ、しかも目標に命中させる、
といった技術は全く持っていなかったのです。
なので宇宙に打ち出すだけで済む人工衛星を打ち上げたのでした。
まあ、そのハッタリのおかげで人類初の人工衛星打ち上げの名誉をソ連が得る事になったわけですが。
NEXT